NextDC、Global SwitchのAPACポートフォリオ買収を検討

オーストラリアのデータセンター企業NextDCが、Global Switchのアジア太平洋地域部門の買収を検討しています。

同社は買収のための財務パートナーを探すため、 Macquarie Capital  に目をつけたとThe Australianは報じています。

Global Switchは1年以上前から売却をちらつかせており、2021年1月には110億ドルの売却に向けて買収候補者に話を持ちかけ、11月までにBlackstone、KKR、ブルックフィールド・アセット・マネジメント、DigitalBridgeグループ、Digital Realty、エクイニクスが買収候補として名を連ねていました。

しかし、正式な売却手続きは今月上旬に始まったばかりと思われます。同時期に、CyrusOneはKKR & GIPに150億ドルで買収され、CoreSiteはAmericanTowerに101億ドルで買収され、QTSはBlackstoneに100億ドルで買収され、Switch(Global Switchではない)はDigitalBridgeに110億ドルで買収されています。

1998年に設立されたロンドンのGlobal Switchは、ヨーロッパ、オーストラリア、アジアで13の施設を運営しています。中国の鉄鋼大手、江蘇沙鋼集団は2016年から3年間にわたり、当社の経営権を取得しました。

同社を中国が所有したことにより、Global Switchの拠点からオーストラリア政府の顧客が流出し政府は当初2020年までに同社から撤退することを目標としていましたが、各部門が目標を達成できなかったため、2022年7月に延期されています。

離脱した省庁は、オーストラリア国防省証券投資委員会、デジタルヘルス庁、オーストラリア通信メディア庁、内務省、税務署、外務省、貿易省などです。

多くはNextDCのライバルであるCanberra Data Centresに移りました。

市場分析会社DCByteによると、NextDCは現在オーストラリアでのみデータセンターのみを運営しており、123MWが稼働中、38MWが建設中、86MWが段階的に稼働しています。アデレードに1施設、ブリスベンに2施設、キャンベラに1施設、ダーウィンに1施設、メルボルンに3施設、パースに2施設、シドニーに4施設、合計14のデータセンターを持っています。

一方、Global Switchは香港やシンガポールを含むAPACで約144MWを運営しています。これは、グローバルに展開する284MWの約半分に相当します(他に建設中の4MW、段階的な34MWもあります)。

Global SwitchのAPAC部門の価格は明らかにされていないが、全社で110億ドルと言われている価格の半分程度であれば、NextDCの50億ドルの時価総額に近いものになります。

このニュースを受けて、NextDCの株価は2%下落しました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。