三菱重工、北米の電源システム会社コンセントリックを買収
三菱重工業(MHI)は、米国の産業用電源ソリューションプロバイダーである コンセントリック社(Concentric, LLC) を買収しました。
同社は オンポイントグループ(OnPoint Group) との間で、コンセントリックの全持分を非公開の金額で取得する契約を締結しました。
2000年に設立され、テキサスに本社を置くコンセントリック社は、データセンター、テレコミュニケーション、ユーティリティ、商業施設向けに、バッテリーソリューションを中心としたクリティカルパワーシステムを提供しています。
三菱重工の 副社長執行役員である加口 仁 氏は、次のように述べています。 「当社の成長領域である『社会インフラのスマート化』のポートフォリオにコンセントリック社を迎えることができ、嬉しく思います。同社の豊富なサービス網と当社の技術力で北米のお客様をご支援し、さらには世界規模でサービスを提供できるプラットフォームを展開していきます。データセンターや物流倉庫、製造工場などのあらゆる施設で、持続性のある信頼性の高い電源システムを構築し、維持していくことに貢献していきます」
また、コンセントリックの 最高執行責任者であるJohn Winter氏 は、 こう述べています。「当社は過去20年間、北米のデータセンターおよび物流倉庫向けに、信頼性の高い電源および機器システムを提供するサービスを構築してきました。持続性のある先進的な電源システムおよびメンテナンスを全国のお客様に提供するという当社のミッションの実現は、三菱重工グループの一員になることでさらなる加速が可能となります。電動フォークリフト向け電源のお客様の関心は、蓄エネルギーの活用へとシフトされつつあります。データセンター向けのお客様には、三菱重工が持つ高度な冷却技術やカーボンニュートラルな発電システムの提供などにより、さらなる成長機会が期待できると考えます。我々は、先進的でクリーンかつ効率的な電源ソリューションを提供するというビジョンを共有しています」
オンポイントグループは、コンセントリックの売却により、重要なファシリティ・サービス分野に集中できるようになると述べています。同社はMiner、TrueSource、TFSなどを通じて保守サービスを提供しています。
オンポイントグループCEOの Tom Cox 氏は、次のように語っています。「電力は進化する分野であり、三菱重工は、データセンター市場やその他の新たな電力分野への拡大をサポートしながら、フォークリフトや重要な電力分野で全国的な足跡を築いてきたコンセントリックの価値を活用するのに最適な企業です。私たちは、今後も共同でお客さまにサービスを提供していくことを楽しみにしています。また、両社のチームが、重要な設備サービスに関連する中核顧客のニーズに時間と労力を投資できるようになることに興奮しています」
Baird が、コンセントリックとオンポイント・グループの主席財務アドバイザーを務め、White & Case LLPが両社の法律顧問を務めました。
コンセントリックは4月にハワイのIndustrial Battery Solutions社を買収し、それ以前にも、Industrial Power Products、All Battery Sales and Service、Weldex Sales、Texas Motive Solutions、Indy Power Grid、Southern States Enterprisesなど、多くのバッテリー・電源関連会社を買収していました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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