IBMの340億ドルのRed Hat買収が完了
IBMは、エンタープライズオープンソースクラウドソフトウェアソリューション企業のRed Hatの340億ドル(約3.7兆円)規模の買収を完了しました。
買収は昨年末に発表され、IBMの100年以上の歴史の中で最大の取引になります。
メインフレームは永遠には続かない
Red HatはIBMの ハイブリッドクラウド 部門の1ユニットとなり、同社のCEOであるJim Whitehurst氏はIBMの上級管理部門に加わり、IBMのCEOであるGinni Rometty氏の部下となります。
買収後も、Red Hatのブランド、オフィス、業務は維持するとIBMは述べています。
IBMの会長、最高経営責任者兼CEOであるGinni Rometty氏は、「Red Hatの買収はゲームチェンジャーです。クラウド市場のすべてを変えていきます。」と昨年10月に述べていました。
「IBMは世界一のハイブリッドクラウドプロバイダーとなり、クラウドの価値を最大限に引き出すことができる唯一のオープンクラウドソリューションを企業に提供します。今日、多くの企業におけるクラウド化への道のりはわずか20%程度です。残りの80%は、真のビジネス価値の解放と成長の促進です。これがクラウドの次章の始まりです。」
この買収は、1,700人の従業員の解雇を進めており、前年同期比で3四半期連続で減収となっているIBMにとって大きな賭けです。同社は、契約の資金調達を支援するために債券市場に目を向けています。合併後の企業は600億ドル(約6.5兆円)の負債を抱えると見られています。
同社が計画している事業再生と借金返済の鍵は、そのハイブリッドクラウド戦略です。RedHatは、Amazon Web Service (AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud、Alibabaなど大手クラウドプロバイダを含めたパートナーシップの構築と拡大を継続する予定です。 」
IBMは2017年後半から、旧Bluemixブランドを段階的に終了し、IBM Cloudと名称を変更し、クラウド事業への本格的な注力を行なってきました。Rometty氏の指揮になってから、IBMは古いビジネスセグメントを減らしつつ、クラウドビジネスへの方向性を更に進めています。2019年第1四半期までの12か月間で、同社のクラウド収益は190億ドルを超えました。
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