マイクロソフトが英国最大のスーパーコンピューターを構築

150億ドル規模のAIインフラ投資の一環として、23,000基以上のNvidia製GPUを搭載予定

マイクロソフトは、英国におけるAIインフラへの150億ドルの投資の一環として、英国最大のスーパーコンピューターを構築すると発表しました。

このスーパーコンピューターは、Nvidiaと協力して、エセックス州ロートンに建設予定のNscaleのデータセンターに設置されます。

全体として、マイクロソフトは英国事業に300億ドルを投資していると述べており、今週のドナルド・トランプ米大統領の英国国賓訪問に合わせて発表しました。

マイクロソフトによると、このスーパーコンピューターには23,000基のNvidia Grace Blackwell Ultra GPUが搭載される予定ですが、Nvidiaの別の発表では「24,000基以上」とされています。いずれにせよ、非常に高性能なマシンになることは間違いありません。

稼働開始時期は明らかにされていませんが、Nscaleは以前、ロートンのデータセンターを2026年末に開設予定で、最大46,000基のNvidia GPUを提供すると述べています。データセンターのIT容量は50MWで、電力供給枠は90MWです。

マイクロソフトは、今後3年間で英国のインフラに150億ドルを投資し、2028年までに全額を使い切る予定です。

マイクロソフト社長のブラッド・スミスは、次のように述べています。「この投資は、顧客の需要に応えるだけでなく、大西洋を挟んだ経済的な結びつきを強化することを目的としています。」

英国のKeir Starmer首相は、「マイクロソフトによる画期的な投資は、英国がAIと先端技術の分野でリーダーであることへの力強い信任です。この取り組みは、英国のデジタルインフラを強化し、数千人の高度なスキルを持つ雇用を支援することになります。英国の創意工夫と野心によって未来を築くために、マイクロソフトのような世界的企業と協力できることを誇りに思います」と述べました。

同社はまた、英国における既存の事業強化にも150億ドルを追加投資するとしていますが、これが新たな資金なのか、既存の計画の再確認なのかは明らかにされていません。

この発表は、米国のドナルド・トランプ大統領が英国を訪問中に行われ、両国政府は「テック繁栄協定(Tech Prosperity Deal)」を発表しました。

今週は他にも複数のデータセンター関連投資が発表されており、Googleによる50億ポンド(約69億ドル)の契約、BlackRockによる6億7800万ドルのベンチャー投資、Vantageの新施設、そしてCoreWeaveによる15億ポンド(約20億ドル)のAIデータセンター投資などが含まれています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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