TikTokのCEO Kevin Mayer氏が米政府との闘争の中辞任

TikTokのCEO Kevin Mayer(ケビン・メイヤー)氏が、米国政府がTikTokに対し米国事業の中止あるいは売却を命じる最終通告を出したことを受け、辞任しました。

トランプ政権は中国が所有するアプリは国家安全保障上の脅威であると主張し、9月20日までに米国事業部門が(できれば)アメリカ企業へ売却されない限り、企業らにTikTokとの業務を停止するよう伝えました。その後TikTokは売却を命じるトランプ大統領の大統領令に対し、米国政府を提訴しています。

米国政府は7月以降、TikTokの全面的な禁止を計画していました。マイク・ポンペオ国務長官はフォックス・ニュースに対し、政府は同社の追放を検討していると語っていました。

私が契約したものではない

CNNによりますと、CNNのジャーナリストは、メイヤー氏が従業員に向けて彼の辞任の理由を送信したメモを入手したと伝えています。

それにはTikTokに関連しての政治的緊張の高まりを引用し、次のように書かれていました。 「ここ数週間、政治的環境は大きく変化し、私は、企業の構造改革で何が要求されているのか、そしてそれが私が契約したグローバルでの役割にとって何を意味するのかについて、重要な思案を行った」

TikTokの運営会社である中国のByteDanceは、5月に元ディズニーの幹部であったメイヤー氏をTikTokのCEO、ByteDanceのCOOとして採用しました。

「このような状況を背景に、まもなく決議に達すると予想される中、私が辞任を決意したことを皆さんにお伝えしたかったのです。」

TikTokは声明のなかで、次のように述べています。「過去数か月の政治力学により、今後のケビンの役割の範囲が大きく変わりました、私たちは彼の決定を高く評価し、尊重します。」

Tiktokはトランプ政権に対する訴訟の中で、禁止への動きは本質的に政治的なものであると主張し、「米国市場へのサービス提供に関する取り組みでTikTokが費やした膨大な時間」を無視している、としています。

現在、マイクロソフトオラクルは、TikTokの米国部門他を今すぐ買収しようと動いています。

TikTokに関する一連の騒動は、米国政府の中国との関係に起因しています。米国政府は、いかなる中国系企業も法律に基づき当局と協力しなければならないと主張しています。

TikTokはその他の申し立てにも見舞われています。連邦取引委員会(FTC)は、13歳未満の子供をどのように保護しているか、運営企業のByteDanceがそれをどの程度管理しているかについて厳しい尋問を行っていました。最終的に、これはFTCによる約600万ドルの罰金につながりました。

大企業で同社を警戒する動きもあります。 7月にAmazonは従業員に向けて、セキュリティリスクの理由でTikTokをスマートフォンから削除するよう依頼しましたが、その後すぐにそれを撤回しました。そして昨年12月には、国防総省が、政府供給のスマートフォンからアプリを削除するよう担当者に指示をしています。

Data Center Dynamics

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