米司法省、中国・台湾の2企業を提訴 – 知的財産権戦争
先日、DC Cafeでも記事にした「中国・台湾企業によるマイクロン社のチップ盗作疑惑」の詳細です。
米司法省は、アメリカのチップメーカであるマイクロン社のメモリ製造の営業秘密に関する諜報行為をしたとして、台湾のUMC社と中国福建省のJinhua社、およびその従業員3人を起訴しました。
両社は、それぞれ200億ドル以上の罰金に科される可能性があり、また、被告人は有罪が確定した場合懲役15年、5百万ドルの罰金を科される可能性があります。
米国では、上述した通りJinhua社への疑いが強まったことから、先週初めからJinhua社への情報提供や製品販売をしないよう企業へ規制がかかっています。
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ジェフ・セッションズ司法長官は、
「ここ最近の事例が示すように、米国に対する中国の経済スパイは急速に増えています。これ以上のスパイ活動は我慢できません」と述べました。
カリフォルニア州北部地区の連邦地方裁判所大陪審は、UMC社、Jinhua社、およびStepen Chen氏、JT Ho氏、Kenny Wang氏らは、すべて、マイクロン社の営業秘密を盗むために活動しており、その額は最大で87億5000万ドル相当に及ぶと指摘しました。
Jinhua社は、2016年2月に、DRAMの設計、開発を専門として中国の福建省で設立ました。
同社は、共産党と中華人民共和国から5,650億ドルのもの資金提供を受けて創設されました。同社の2大株主は「エレクトロニクス・アンド・インフォメーション・グループ」そして、「ジンジャン・エナジー・インベストメント・カンパニー」です。
中国は、独自のDRAM技術の開発に死ぬ物狂いで取り組んでいますが、Jinhua社はこれまで独自DRAMの開発をできていなかったことで、今回のような悪質な手段に手を出したのではないかと言われています。
起訴状では、マイクロン台湾社で従業員として働いていたChen Ho氏とWang氏をそそのかして同社の秘密資料を盗み出させ、その見返りとして好条件なジョブオファーをUMC社が提示したとされています。
今回盗まれた情報はUSBドライブにコピーされ、場合によってGoogle Driveへアップロードされて管理されていました。ドキュメントは、「マイクロンのDRAM技術(秘密)の過去、現在、そして未来、80年代-2010年代DRAMシリーズ」というものでした。
マイクロン社上級副社長のJoel Poppen氏はは、「マイクロン社は、知的財産の犯罪窃盗犯罪を訴追する米国司法省の決定に感謝しています。今回の対応によって、今後不正行為はより適切に対処されるようになるでしょう。」と述べました。
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