韓国が半導体生産に49億円超を投資

韓国政府は、今後10年間に国内の半導体生産に4,510億ドル(およそ49億円超)を投資する計画を発表しました。

この資金は、政府の支援策、税制優遇措置、企業の投資誓約などを組み合わせたものになります。

サムスン電子とSKハイニックスは、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の政権下で策定された国家計画に基づき、他の151社とともに投資を主導します。

今週、サムスンは2030年までにシステムLSIとファウンドリー事業に38兆ウォン(336億ドル)増の171兆ウォン(1,510億ドル)の投資を行うと発表しました。この中には、同社が市場をリードするメモリー事業は含まれていません。

サムスン電子の副会長兼デバイスソリューション部門長のKinam Kim(キム・ギナム)博士は次のように述べています。「半導体業界全体が分水嶺に直面しており、今こそ長期的な戦略と投資の計画を描くべき時である」

一方SKハイニックスは、以前から公約していた4つの新工場への1,060億ドルの投資に加え、既存のファウンドリー施設の拡張に970億ドルを投資します。

韓国政府は、税制上の優遇措置、金利の引き下げ、規制の緩和、必要なインフラの優先順位付けと資金調達を支援します。

競合国の台湾が長期にわたる干ばつ、そして最近では停電事故にも見舞われている中、国家および地方政府は今後10年間の十分な水の供給を確保し、電力供給にも投資を行うとしています。

これらの投資は、ソウルの南に位置する「K-semiconductor belt」と呼ばれる地域に集中して行われます。

また、政府は36,000人の半導体専門家の育成を支援し、チップの研究開発に1兆5,000億ウォン(約13億ドル)を投じるほか、チップに優しい法律の制定を約束しています。

また、政府は外国からの投資も求める姿勢を示しており、半導体機器メーカーのASML Holdingsがトレーニングセンターの建設を約束したことや、Lam Research Corpが生産能力を2倍にする計画などを挙げています。

韓国は現在、コンピュータ用チップの生産量で世界第2位の国ですが、首位の台湾に大きく水をあけられています。

台湾とTSMCが売上と技術の両面で半導体ファウンドリ業界を支配している一方で、現在韓国ではチップ産業が急成長しています。

韓国には、IC製造企業369社、半導体装置企業2,650社、半導体材料企業4,078社など、2万社以上の半導体関連企業が存在していることが、Deloitteの調査で明らかになっています。

Data Center Dynamics

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