台湾で広域停電が発生、TSMCに一時的な影響を及ぼす

世界的な半導体危機の中、台湾で発生した広域停電は、世界最大の半導体受託メーカーであるTSMCに一時的な影響を与えました。

TSMCは、高雄市の新田石炭・ガス火力発電所で起きた障害による広域停電に巻き込まれました。また、約620万世帯も影響を受けました。

今回の停電は、先月TSMCのFab 14 P7施設で発生した、工事に伴う局所停電に続くものです。

「5月13日午後、新田火力発電所の停電により、TSMCの一部の施設が一時的に電力不足に陥った」と同社は声明で発表しました。

「現在、電気は通常通り供給されている。TSMCは潜在的な影響を最小限に抑えるために、緊急対応策を講じ、発電機を準備した」

尚、台南にあるその他の大手チップメーカーは、停電の影響は受けていないとのことです。

台湾政府の発表によると、今回の停電は水不足のために通常よりも復旧に時間がかかったと述べています。

過去57年間で最悪の干ばつは、チップメーカーにも影響を与えており、多くのメーカーはシステムを維持するために水をトラックで運んでいる状況です。

一方日本では、ルネサスエレクトロニクスが半導体工場で発生した大規模な火災事故の復旧作業を行っているほか、サムスン、NXP、Infineon 、テキサス州で発生したウリ暴風雨による長時間の停電からの復旧作業を行っています。

チップメーカー各社は、このような急な混乱がなかったとしても、半導体の供給は何年にもわたり制限されてしまうだろうと警告を発しています。

Data Center Dynamics

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