
Oracle Cloud Infrastructureの収益が93%増、積極的な設備投資を継続
2027年度までに最大950億ドルの支出見込み
Oracle Cloud Infrastructure(OCI)の収益は、AIワークロードおよびデータベースサービスへの需要拡大を背景に、前四半期に93%増加しました。
オラクルは2026年度第4四半期(Q4 FY2026)において、売上高192億ドルを計上し、前年同期比(YoY)で21%増加、前四半期の172億ドルからも増加しています。
通期では、売上高は673億5,000万ドルとなり、2025年度から17%の成長となりました。
同社の残存履行義務(remaining performance obligation)は現在6,380億ドルに達し、前四半期末の5,530億ドルから増加しました。このうち、今後12か月で12%、13〜36か月で34%が実現する見込みです。
同社はまた、第4四半期においてAIインフラ関連で670億ドルの契約を締結しました。これらは主に持ち込み可能なハードウェア(BYOH:Bring Your Own Hardware)または前払い形式の契約です。
オラクルのCEOであるClay Magouyrkは、同社のGPU利用率が全世界で97.5%と非常に高い水準であるとのべました。
「当社は主要顧客の多様化を進めており、今四半期には4社がそれぞれ80億ドルを超える契約を締結しました。当社のインフラは本質的にマルチテナントであり、顧客間で継続的に容量の最適配分を行っています。第4四半期には、59社の顧客が保有する35,000基のGPUが更新対象となりました。そのうち49%の顧客が、対象GPUの92%について更新を行いました。」
データセンターの建設については、オラクルは2026年に合計1.2GWの設備を稼働させており、すでに2027年度第1四半期に1GWの追加稼働を見込んでいます。
Magouyrkは、現在建設中の主要拠点についても次のように説明しました。「テキサス州アビリーンでは、すでに全体容量の42%が提供されています。さらに今後90日以内に35%が追加され、残りはその次の四半期に提供される予定です。」
また、テキサス州シャックルフォードの拠点について、「顧客への提供は2027年上半期に開始されます。すでに115MWの電力容量がオンライン化されており、予定より1か月以上前倒しで進んでいます」と述べました。
ニューメキシコ州ドニャアナ郡の拠点は、2025年9月に契約を締結し、2027年上半期に提供開始予定です。ミシガン州サリーン郡の拠点は2025年10月に契約を締結し、2027年下半期に開始予定です。ネットワークの中核部分は予定より前倒しで進んでおり、今年末に完成する見込みです。
Magouyrkはまた、ウィスコンシン州ポートワシントンのデータセンター(2025年9月契約)についても、2027年下半期に稼働予定と述べました。これら5つのデータセンターキャンパスはすべてOpenAIにリースされる予定です。
収益が急速に伸びる一方で、支出も増加しています。オラクルの2026年度の設備投資(capex)は556億ドルでしたが、2027年度には900億〜950億ドルに増加する見込みです。
今回の決算発表は、オラクルが2026年4月、元Schneider Electric CFOのHilary Maxsonを採用して以降初めてとなります。Maxsonの就任に伴い、オラクルは設備投資の報告方法を変更し、「プロジェクトの純支出額(project net cash outlay)」を重視する方針に転換しました。2027年度は700億ドルと見込まれています。
顧客からの前払い金やタイミング要因は別途計上されるため、実際の設備投資額は公表値より200億〜250億ドル程度高くなる可能性があります。
この変更について、Maxsonは次のように述べました。「当社の資金調達ニーズをより正確に理解するために重要な指標です。オラクルは2027年度に負債および株式で400億ドルの資金調達を予定しており、その中にはすでに発表済みの市場での200億ドルの株式発行が含まれます。2026年中に追加の負債調達を行う予定はありません。」
オラクルは今年初め、250億ドルの社債発行と200億ドルの株式分配契約を実施しています。一方で、支出のあり方については以前から批判もあり、社債購入者が数週間前に訴訟を起こしています。
原告は社債発行時の資料において、オラクルが以前の180億ドルの社債発行に加えてさらなる負債を必要とする事実が開示されていなかったと主張しています。また、2025年10月に380億ドルの追加債務の報道が出たことで社債価格が下落し、「重大な損失と損害」を被ったとしています。
業界全体で部品価格の上昇が課題となるなか、Magouyrkはオラクルがその影響を回避していると主張しています。
同氏は、次のようにコメントしています。「当社は確実性のある状況で販売を行っています。それは、すでに容量が確保されている場合もあれば、スペースや電力、エネルギー、人件費、部品コストなどの価格を事前に固定できている場合です。こうしたコストが確定している場合には固定価格契約を結びます。一方で、将来が不確実でサプライチェーンのリスクが高い場合には固定価格契約は結びません。その場合はコストが顧客に転嫁される仕組みを採用しています。」
Magouyrkによると、設備投資の増加は部品価格の上昇ではなく「主にタイミング要因」によるものです。
そのほかの指標として、当四半期の営業費用は1,305万ドル、GAAPベースの営業利益率は32%で、前年と同水準でした。
通期では営業利益率31%、GAAPベースの営業利益は206億ドルとなりました。
決算発表後、オラクルの株価は時間外取引で10%下落しました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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