デルタ航空が、CrowdStrike障害によるフライトキャンセルについて調査対象に

障害発生後、数日間にわたり問題が発生

米国運輸省は、世界的なIT障害による大量欠航を受け、デルタ航空に対する調査を開始しました。

7月19日金曜日に、CrowdStrikeの大規模な障害により重要なサービスが世界的にダウンした後、ほとんどの航空会社は間もなく回復した一方で、デルタ航空は週末を過ぎても混乱していました。

7月23日火曜日になっても、乗客はデルタ航空を利用することができませんでした。デルタ航空のCEOは、この問題はあと数日で解決すると述べました。

CBSニュースによると、デルタ航空とその地域関連会社が、全世界のフライトキャンセルの約3分の2を占めているとのことです。

デルタ航空は合計で6000便以上の欠航を余儀なくされ、CrowdStrikeの障害によりITシステムが機能しなくなったと述べています。

Pete Buttigieg運輸長官は、「他の航空会社が正常に戻った数日後にも、デルタ航空が何百便ものフライトをキャンセルしているのは何故なのか」を調査していると述べました。

同航空会社の広報担当者は声明で、次のように述べました。 「サイバーセキュリティベンダーであるCrowdStrikeのWindowsアップデートの欠陥により、世界中のITシステムが操作不能となった後も、我々は業務の復旧に全力を注いでいます。デルタ航空の各チームは、障害によって影響を受けたお客様のために、たゆまぬ努力を続けています。」

同航空会社では、パイロットや客室乗務員のスケジュール管理に使用されている重要なツールを含め、技術システムの半分以上がWindowsを基盤としているとのことです。

運航は7月25日木曜日に、通常通り再開されました。同航空会社は、旅行に支障をきたした顧客に払い戻しを行なっています。

航空会社は、IT機器やその他のデジタルインフラに障害が発生した場合、大きな影響を受けます。2023年には、英国の航空管制官がネットワーク全体の障害を経験しました。同年、British Airwaysはロンドンのヒースロー空港で175便の欠航を余儀なくされました。わずか半年で2回目の停電となりました。

ドイツでは、2023年2月、Lufthansa航空のフライトがIT障害で欠航しました。今年初めには、サクラメント国際空港でAT&Tの光ファイバーケーブルが故意に切断され、運航に支障が生じました。

2024年6月には、スイスの航空ナビゲーションサービスのSkyguideが、障害を経験しました。原因は、雷雨による洪水がデータセンターの冷却システムに影響を及ぼしたためでした。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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