新型コロナと人手不足でTSMCのアリゾナ半導体工場の建設が遅延

TSMCが米国アリゾナ州に計画している半導体工場の建設工事が、予定より3〜6ヶ月遅れているようです。

Nikkei Asiaは、労働力不足、Covid-19の高騰、建設許可の問題などが重なり、プロジェクトが遅れていると報道しています。

TSMCは今年9月にチップ製造装置の搬入を開始する予定としていましたが、現時点では2023年2月か3月に開始する見込みとしており、現在も進行中の半導体供給危機の緩和に貢献できる時間が延びてしまっている状況です。

仮に装置が設置されたとしても、工場がチップを製造できる状態になるまでに1年かかることもあります。

2020年5月に発表され、州の手厚い補助金で賄われたこの半導体工場は、TSMCにとって米国初の先進拠点でもあり、これが工事の遅れに拍車をかけている可能性があります。同社は、本国台湾では、一般的に12~15カ月後に装置を動かし始めることができています。

競合のインテルも、アリゾナ州チャンドラーのファブ・キャンパスを200億ドルで拡張する計画を立てています。わずか50kmほどの距離に位置するこの2つのプロジェクトは、リソースとスタッフをめぐって競合しています。

「過去最低の失業率を記録する中、企業は有能な人材を求め続けており、アリゾナの労働要員は2022年も厳しい状況が続くだろう」と、企業支援ロビー団体「グレーター・フェニックス商工会議所財団」は今月初めにこのように述べていました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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