マイクロソフト、Carbon Streaming社と二酸化炭素回収契約を締結
クラウド企業がバイオマス炭の埋設費用を負担
マイクロソフトが、木炭を埋設してCO2を除去する二酸化炭素回収契約を締結しました。
Carbon Streaming Corporationは先週、バージニア州ウェーバリーの Waverly Biochar project から得られる炭素除去クレジットをマイクロソフトに提供すると発表しました。
「我々は、Carbon Streamingと協力し、Waverly Biochar project を通じて、炭素除去アプローチとしてのバイオ炭の開発を支援できることを嬉しく思います。」マイクロソフトのエネルギー炭素担当シニアディレクターであるBrian Marrs氏はこのように述べています。「 Carbon Streaming のプロジェクトレベルの資金調達能力は、この産業を拡大する上で重要な役割を担っています。」
Carbon Streamingの営業担当副社長Oliver Forster氏は次のように述べています。「我々は、マイクロソフトと協力し、彼らのカーボンネガティブ公約を支援するために、高品質でスケーラブルな二酸化炭素除去を提供できることを嬉しく思います。マイクロソフトのような先見の明のある組織からの支援により、バイオ炭がこの10年でスケールアップできることに特に期待しています」
Carbon Streamingによると、 Waverly Biochar project は、マイクロソフトのカーボンネガティブ目標に向けて、年間最大10,000トンのカーボンクレジットを提供する見込みであるとのことです。
バイオ炭(生物学的木炭)とは、バイオマス(木材、ピーナッツ殻、糞尿、作物廃棄物など)を酸素の限られた環境で加熱(熱分解と呼ばれる)して作られる炭素を多く含む木炭のことです。
植物は成長する過程で炭素を取り込み、その炭素は木炭に保持されます。Carbon Streamingsは、バイオ炭を生産し、埋設することで、数百年にわたり炭素を隔離することを目指しています。なお、生産されたカーボンクレジットはPuro.earthによって認証されます。
Waverly Biochar project では、バージニア州サセックス郡ウェーバリーにある木質ペレット製造会社にバイオ炭製造施設が設置される予定です。
このプロジェクトを主催するのは、家庭暖房や家畜敷料用のEasyPelletブランドの木質ペレットを製造するWood Fuel Developersです。バイオ炭製造施設はRestoration Bioproducts社によって建設され、今年稼動開始が予定されています。
このプロジェクトは、25年間のプロジェクト期間中に26万2,000tCO2e以上の排出を除去することが期待されています。
マイクロソフトはこれまでにも、CarbonCapture、ClimeWorks、Running Tide、Heirloomなど、いくつかの炭素回収ベンチャーに投資してきました。
同社は、2030年までにカーボンネガティブ企業になることを公約しており、2050年までに1975年の創業以来排出したすべての二酸化炭素を除去するとしています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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