発電機火災事故で米ユタ州のWebNXデータセンターが停止
米国ユタ州のデータセンターで今週初めに発生した電力障害の際に発電機で火災事故が発生し、ウェブホスティング企業WebNXは長時間の停止に見舞われました。
ユタ州オグデン市は、イースターサンデー(4月4日)の午後に電力障害に見舞われました。停電を受けてWebNX施設はバックアップ電源に切り替わりましたが、不運にも発電機で火災が発生してしまいました。その後、市内の電力は復旧しましたが、消防署が予防措置としてサイトへの電力を遮断したため、WebNXはグリッドへの給電に戻すことができませんでした。ユーザーはこの長時間の停電による被害を受け、WebNXはサーバの消火に伴う水濡れダメージについての確認を行っています。
消防署がプラグを抜いた
「日曜日の午後、市の電力が遮断され、設計通りにバックアップ発電機が自動的に起動した。しかし、このような状況を想定してテストされていたバックアップ発電機の1台が壊滅的な故障を起こし、火災が発生し、その結果、消火プロトコルが開始された」4月5日深夜にWebNXはFacebookページに掲載した声明でこのようにコメントしています。
声明では、その消火プロトコルによって状況が悪化してしまったと述べています。「残念なことに、消防署は電源システムが独立しているにもかかわらず、念のために建物の他の部分の電源を切ることを選択した…」
オグデンの消防署長はThe Registerに、炎はデータセンターの消火システムで制御されたと語っています。また、電気技術者が施設の検査を行い、電力を復旧しても問題ないことが確認されるまで、建物の電力を遮断するのが通常の手順だと述べています。消防署長によると、火災は「施設内の発電機から発生し、複数のサーバに広がった」とのことです。
「顧客のサーバには火災の被害は及んでいない」WebNXは、Facebookの声明でこのように述べています。しかし、メインベイにあるいくつかのサーバは水にさらされ、ダメージを受けた可能性があるとしています。「データセンター全体の大部分のハードウェアは無事でしたが、水濡れの調査を行い、場合によっては再構築が必要なマシンがある。現在(4月5日)、一両日中に電源、ネットワーク、および影響を受けていないハードウェアを再稼働すべく作業を進めている」
今回の障害で影響を受けた顧客には、WebNXで一部のサービスを提供していたオグデン市自身のほか、Gorilla ServersやPassmore Caviarなどのサービスプロバイダーが含まれます。
WebNXによると、補償はサービス品質保証契約(SLA:Service Level Agreement)に沿って提供されるとのことです。一部のサーバは再構築が必要となり、WebNXは顧客データが復旧できることを願っている状況です。
WebNXは、オグデンに加えロサンゼルスのダウンタウンにもデータセンターを構えています。LinkedInのページによると、同社は主に専用サーバのホスティングを提供し、その歴史はNovell NetWareサーバ上での掲示板運営までさかのぼります。
Data Center Dynamics
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