インドUP州政府のDC政策、 シンガポール、日本、韓国、米国からの投資家を引き寄せる
ウッタル・プラデーシュ(UP)州政府の投資家優遇政策により、データセンターへの投資を希望する企業、ビジネスグループ、個人投資家が海外から集まっています。
UP州政府のITやその他の政策は、統合型タウンシップ、電子機器、物流、データセンター部門への投資に関心を示す多くの人々を引きつけています。
ST Telemedia Global Data Center (STT GDC) India社は、ノイダのゴータムブッダナガルにグリーンフィールド・データセンターキャンパスの設立を決定しました。これに加えて、米国、日本、韓国の大手企業もノイダのIT市場に関連するプロジェクトを進めています。
関係者によると同社は600億ルピーの推定投資額で、18MWのIT容量を持つデータセンターキャンパスの建設を提案しノイダに約3エーカーの敷地を確保しています。
第2フェーズでは500億ルピーの追加投資で36MWの容量のITロードデータセンターを設置します。第2フェーズ終了後、このプロジェクトは約1100億ルピーの投資を呼び込み、80人の直接雇用と約1000人の間接雇用を創出することが期待されています。
このデータセンターキャンパスは、大手クラウド企業、データセンター事業者、巨大産業を対象としています。この方向性を進めるために、UP州政府はデータセンター建設を重視しています。これからの時代データストレージは加速し、それを支える大規模なクラウドセンターの建設が必要になります。このような観点から、ノイダのデータセンターは大きな役割を果たすことができます。
今回ノイダに提案されているデータセンターのキャンパスは、産業の中心地であるデリーに近いため、国際的な接続性というメリットがあります。ノイダは首都デリーにも近く、ジュワーに近々国際空港ができる予定です。
DCパークに関心が集まる
マイクロソフトや日本のNTTもノイダにデータセンターを建設するための土地を調達しています。またハイラナンダニグループをはじめとするいくつかのインド企業も、ノイダにデータセンターパークを設置することを決定していると、UP州政府関係者は述べています。
国内外の企業がノイダにデータセンターを設置することで、地元の人々だけでなく、国全体のIT産業に関連する人々がチャンスを得ることになる、と政府関係者は述べています。
「シンガポール企業がデータセンター設置に興味を持っていることは、ノイダにとって誇りとなることです。」IT・エレクトロニクス部門の関係者によると、シンガポールとインドのビジネス関係は非常に強いとのことです。シンガポールはインドにとって第5位の貿易相手国です。
先月シンガポールのサイモン・ウォン高等弁務官は 州首相 のヨギ・アディツアナスと会談し、UP州への投資には好ましい環境が整っていると述べました。「ここのマスタープランは非常に優れており、物流ポイントも非常に体系的に開発されています」と関係者は付け加えました。
シンガポールの投資家は、UP州におけるブンデールカンド防衛回廊、MSME、物流、統合タウンシップ、データセンターの設立への投資を望んでいます。さらにこれとは別に、バラナシのスキルセンターの分野への投資も期待しています。また、シンガポールの企業2社がノイダにデータセンターを設立し、別のシンガポール企業がカンプールの農業分野に投資するという話もあります。
ノイダは ITネットワークが張り巡らされていることから 北インド全体の大型データセンターのハブとして注目されています。データセンターのキャンパスが建設されれば、大規模なクラウド企業やハイパースケーラー、大企業にサービスを提供できるようになる、と関係者は説明しています。
同州のIT・エレクトロニクス部門によると、州政府のIT政策により国内外の投資家が州への投資を誘致しています。「UP Electronics Manufacturing Policy-2017」のもと州内の約30の投資家による投資により、3年間で2万ルピーの投資目標が達成され、3百万人以上の雇用が創出されています。
これらを可能にしたのはIT分野への投資を促進するために ヨギ・アディツアナス 州首相がもたらしたIT政策であり、この分野への投資を容易にするための責任が役人たちに与えられたのです。
また電子機器への投資を促進するために、ノイダ、グレーターノイダ、ヤムナエクスプレスの各地域を「電子機器製造地帯」として宣言したことも大きな要因です。このような州首相の決断により、中国、台湾、韓国の多くの有名企業が州内に工場を設立することになりました。グレーターノイダの100エーカーの土地に電子機器製造クラスターを建設中の海外企業もあります。
1月、UP州の内閣は、データセンター政策を承認しました。これは、投資を誘致し、インド政府が提唱するデータローカリゼーションに対応するためです。
政府の発表によると、この政策によって20,000億ルピーの投資が見込まれています。
この政策は州内に25万kWのデータセンターを開発し、少なくとも3つの民間データセンターパークを設置することを目的としています。投資家を惹きつけるためのレッドカーペットのような取り組みとして、投資家には資本金、金利、土地調達の補助金、さらにはそれ以外のインセンティブが与えられます。
UP州でのその他のDC開発
Yotta Infrastructure社は、3~4年かけて900クロールルピーを投資し、100のEdgeデータセンターを設立すると発表しました。
同社の共同設立者兼CEOスニル・グプタはBusinessLineの取材に対し、「まずは8~10の都市から始め、各施設の基本的なインフラ整備には約8~10クロールかかります。 アナリティクスやIoTなどのハイエンドサービスを追加すれば、投資額は4~5倍になります 」と述べています。
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