養魚場や温室の熱を再利用する EcoDataCenter
スウェーデンのWa3rm社との提携を発表
スウェーデンのEcoDataCenterは、その余熱を地元の循環型産業プレーヤーと共有し、食品生産を可能にする予定です。
EcoDataCenterとWa3rmは、プロジェクトにおいて、養魚場や温室での大規模栽培に注力する予定ですが、さらなる詳細は公開されていません。
データセンターでは、廃熱を再利用するケースが増えていますが、その経済性についてはまだ交渉が難航しています。
廃熱を農業に利用することは、何年か前から確立されており、データセンターの廃熱で温室を温めています(例えば、Telecityは2010年にパリでこれを実施しました)。廃熱を利用して植物を栽培している組織としては、他にITrenewやBlockHeatingがあり、暗号プロバイダーのUnitedCorpは、2019年にケベックのドーム型施設に温室を提案しました。インディアナ州のDigital Crossroadは、農業用ロボットのテストセンターを含むデータセンターを持っています。
ノルウェーのGreen Mountain、日本のホワイトデータセンターなど、養魚場を廃熱で温めているデータセンターがいくつかあります。
パートナーたちは、こうした現在のプロジェクトが小規模なものが多く、産業規模の野菜や魚の養殖の基準を設定したいと主張しています。
EcoDataCenterのCEOであるDan Anderssonは、「象徴的な価値から小規模な循環型システムのみを実施するのではなく、より大規模な循環型プロセスの工業化も最も重要である」と述べています。
WA3RMのCEOであるThomas Parkerは、次のように述べています。「データセンターは一般的に十分に活用されていない資源であり、当社のようなバイオベースのシステムにとって素晴らしい可能性を持っています。私たちのコラボレーションによって、スウェーデンがいくつかの食品を自給できるようにするための重要かつ不可欠なステップを踏み出すこともできます。」
パートナーは、近いうちに最初のプロジェクトを発表する予定です。
EcoDataCenterは、地元のエネルギー企業Falu Energi & Vattenとデータセンター事業者EcoDC ABのジョイントベンチャーとして設立され、2015年に最初のプロジェクトを発表しています。2018年に北欧の不動産デベロッパーAreimが同社の株式の過半数を取得しました。同社は、ファルン、ピテオ、ストックホルムの3拠点で5つのデータセンターを運営しています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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