テンセントが中国データセンターで太陽光発電マイクログリッドを開始

6,000世帯分の電力を発電

テンセント( Tencent )は、中国にあるデータセンターのひとつで新しいマイクログリッドプロジェクトを立ち上げ、6,000世帯の電力を賄うのに十分な太陽光エネルギーを発電しているという発表をしています。

同社は今週、中国のTencent Tianjin High-Tech Cloud Data Centeでマイクログリッドを正式に開始しました。

10.54MWのソーラーパネルを設置し、年間1,200万KWhの発電が可能だということです。 テンセントによれば、これは6,000戸の住宅に電力を供給するのに十分なエネルギーだということです。マイクログリッドは主要な電力網に接続されています。

太陽光発電は供給量の変動があるため、データセンターで直接利用するのは難しいですが、 テンセントは潜在的な問題を軽減するために3つのアプローチを開発したと述べています。

まず、天津のデータセンターにフィルタリングと抑制技術を導入し、太陽光発電をより安定して利用できるようにしました。また、余剰電力を貯蔵する装置を設置し、バックアップ電力や供給不足時に利用できるようにし、AIシステムを使って施設のエネルギー需要を管理しています。

「太陽光や風力といったグリーンエネルギーの導入に伴い、データセンターの管理と調整はより複雑になっています。エネルギー源の運用を監視し、天候や使用状況に基づいて電力需要を予測し、さらには省エネの提案を行う必要があります」 とテンセントは声明を出しています。

「そのため、私たちは天津でAIと機械学習に対応した制御システムを開発し、複数のエネルギー源からのデータを処理し、将来の電力需要と発電量を予測できるようにしました。これはデータセンターの電力を管理するコックピットのようなもので、当て推量を取り除くことができます。」

テンセントは2013年に9万平方メートル(96万8750平方フィート)の天津データセンターを開設しました。

2030年までにカーボンニュートラルを目指すという同社は、データセンターの年間電力消費量の54%を再生可能エネルギーが占め、自社建設キャンパスの70%以上がグリーン電力を使用していると主張しています。

テンセントによりますと、2023年の自社設置新エネルギー容量は32MWを超え、2022年の2倍、総設備容量は50MWを超えたとのことです。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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