マイクロソフトがケルン郊外に2つのデータセンターを建設

ベルクハイムとベトブルクにオフィスビル

マイクロソフトはドイツの大規模投資計画の一環として、ケルン近郊に2つのデータセンターを建設します。

同社は2月、ドイツにおけるAIインフラとクラウドコンピューティング能力を倍増させるため、32億ユーロ(34億4000万ドル)を投資する計画を初めて発表しました。発表では、フランクフルトにあるマイクロソフトのクラウドリージョンの拡大に加え、ノルトライン=ヴェストファーレン州で新たに計画されているインフラについても言及されました。

同社は、ケルンの西に位置するライン・エルフト地区の2つの町、ベルクハイムとベトブルクにデータセンターを開発しています。

1つはベルクハイムのINKA: terra nova工業団地の20ヘクタールの敷地に、もう1つはベトブルクの新しいBEB61工業団地の18ヘクタールの敷地に建設されます。

Green Building Information Gatewayに提出された資料によると、ベルクハイムの施設の総面積は270,605平方フィートとなり、建設は今年開始され、2026年に稼動予定のようです。

マイクロソフトは2月の発表に先立ち、2年前から地元関係者と話し合いを進めていたと報じられています。

ベトブルク市のSascha Solbach市長は、次のように述べました。「マイクロソフトによるハイパースケールデータセンターキャンパスの設立は、私たちの都市、地域、そしてラインラント地方にとって、絶対的な変革をもたらします。この設立および、3都市のチームワークによって、私たちはこの地域にこれまで存在しなかったまったく新しいテクノロジー・インフラをもたらすことになります。クラウドは、企業、行政、学校、医療システムなど、私たち全員が毎日頼りにしているテクノロジーであるこれらのデータセンターで実現します。」

一方、ドイツ環境自然保護連盟(BUND)は、この施設は新たに造成された工業用地ではなく、既存の工業用地に建設されるべきだとして、開発に反対しています。プロジェクトに反対する同団体の嘆願書には2万人以上が署名しています。

マイクロソフトは2018年にドイツでクラウドリージョンを立ち上げる計画を発表し、ドイツ西中央のAzureリージョンは2021年初頭に広く利用可能になりました。このクラウドリージョンは発表当時、3つの別々のデータセンターでホストされていました。同社はドイツ北部のAzureリージョンも有しますが、これは「サポート対象外」となっており、西中央リージョンと対になっています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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