
SpaceXがIPOを計画、イーロン・マスクが「宇宙データセンター」設立資金との関連を示唆
ビッグテックが続々と宇宙を拠点にデータセンター展開を模索中
ロケットおよび衛星インターネット企業のSpaceXは、300億ドルを「大幅に超える」資金を調達する可能性のある新規株式公開(IPO)を計画しています。
このIPO計画は、Bloomberg、The Wall Street Journal、The Informationによって最初に報じられました。もし上場が実現すれば、史上最大規模となる可能性があります。
SpaceXは現在、企業価値を8,000億ドルとするプライベートセール(非公開売却)の最中であり、アナリストは公開市場での評価額を1兆~2兆ドルと見積もっています。Bloombergによると、同社は1.5兆ドルを目標にしているとのことです。
CEOで創業者のイーロン・マスクは、SpaceXを非公開のまま維持する利点について繰り返し語っており、公開企業になることは火星の植民地化の夢を危険にさらすと主張してきました。
しかし、ArsTechnicaの記者であるEric Bergerは、方針転換の理由はマスク氏が最近決定した「宇宙にデータセンターを展開する計画」にある可能性があると指摘しています。
10月、マスク氏は同社がStarlink衛星をデータセンターに拡張する計画を発表しました。さらに今月、彼はこう述べています。「その先のレベルは、月面に衛星工場を建設し、質量ドライバー(電磁レールガン)を使ってAI衛星をロケットなしで月脱出速度まで加速することです。それにより、年間100TW超のAI処理が可能になり、カルダシェフ2世文明への非凡な進歩を実現できます。」
SpaceXはすでに年間220億~240億ドルの収益を上げていますが、大規模な資金流入は宇宙データセンター展開計画を加速させる可能性があります。これは、マスク氏の別事業であるxAIにも役立つ可能性があります。
マスク氏は、IPO自体についてまだコメントしていませんが、ArsTechnicaの記事を再度シェアし、「いつものようにEricの言う通りです」と述べています。
他にも、Axiom Space、NTT、Ramon.Space、Sophia Spaceなど、宇宙にデータセンターを設置することを検討している企業が数多くあります。
Amazon創業者でBlue Originのオーナーであるジェフ・ベゾスは10月、「10年以上/以内には宇宙にGW級のデータセンターが存在するだろう」と語りました。また、元Google CEOのエリック・シュミットは今年、データセンターを軌道上に設置するためにロケット企業Relativity Spaceを買収したと述べています。
さらにGoogleは11月、「Project Suncatcher」という、宇宙にTW級のコンピューティング能力を配置する長期計画を発表しました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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