Googleがパプアニューギニアに3本の海底ケーブルを敷設へ

オーストラリアが10月にパプアニューギニアと締結した国防条約に基づく

Googleは、太平洋最大の島国であるパプアニューギニアのデジタル基盤強化計画の一環として、同国に海底ケーブル3本を敷設します。

パプアニューギニア政府は、これらの海底ケーブルの敷設費用が、相互防衛条約に基づきオーストラリアが負担することを明らかにしました。

ロイタ通信によると、オーストラリアと米国の軍事戦略家は、中国がこの地域で影響力を強める中、オーストラリア北部に位置するこの島国を重要拠点と見なしています。

「今回の投資はすべて、オーストラリアの『プクプク条約(Pukpuk Treaty)』に基づくコミットメントによって資金提供されます」と、パプアニューギニアの情報通信技術担当代理大臣であるPeter Tsiamaliliは述べました。

同氏によると、1億2000万ドル規模の「Pukpuk Connectivity Initiative(プクプク・コネクティビティ・イニシアチブ)」は、パプアニューギニアの北部と南部、およびブーゲンビル自治州を高容量ケーブルで接続するものとのことです。

同氏はまた、Googleが海底ケーブルを敷設し、これらのケーブルにより単一障害点への依存を減らすことで、ハイパースケーラーやグローバルなデジタル企業からの投資を呼び込めるようになると付け加えました。

この取り組みは、パプアニューギニアとオーストラリアの間で締結された「Pukpuk Treaty(プクプク条約)」の一部であり、オーストラリアの防衛要員が衛星局やケーブルを含むパプアニューギニアの通信システムにアクセスできるようにするものです。

条約は10月に調印されました。「Pukpuk(プクプク)」はパプアニューギニアのピジン語で「ワニ」を意味し、協定の強い結束とコミットメントを象徴しています。

本条約は、能力強化、相互運用性、統合を通じた防衛協力の強化・拡大により、パプアニューギニアの主権を支援するとともに、両国が相互防衛及び安全保障上の利益を確保し、地域の安定と安全に貢献することを目的としています。

現在、パプアニューギニアには2本の国際海底ケーブルが接続されています。同国は、オーストラリア、ソロモン諸島、グアムと結ぶ「Coral Sea Cable System(CS²)」と「PIPE Pacific Cable-1(PPC-1)」の陸揚げ地点であり、さらにオーストラリアとシンガポールをインドネシア経由で結ぶ「Hawaiki Nui 1」ケーブルの設置も予定されています。国内にも複数の海底ケーブルが敷設されています。

また、KacificとSESは、Tiekom、Digicel、Vodafone PNGを通じてパプアニューギニアに衛星サービスを提供しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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