トランプ政権と各州知事、データセンター向けに建設される新設電源の費用負担の義務化についてPJMに要求

要求が実際に履行されるかは不明

トランプ政権と超党派の知事連合は、米国最大の電力系統運営会社に対し、消費者向けの電力コスト削減を行うよう「要請」しました。

国家エネルギー支配評議会(National Energy Dominance Council)の会合で、政府は中部大西洋地域を拠点とするPJM Interconnection LLC に対し、データセンター開発事業者が新たに必要とする発電設備については、「実際に稼働して電力を使用するかどうかにかかわらず」、その費用を負担させるよう求めました。

PJMは中部大西洋地域および中西部の13州をカバーしており、データセンター集積地であるバージニア州北部も含まれています。

ペンシルべニア州知事のJosh Shapiro、メリーランド州知事のWes Moore、そして退任予定のバージニア州知事であるGlenn Youngkinは、トランプ政権とともに、電力料金の高騰と信頼性リスクの拡大に対応するため、「緊急」電力オークションを実施するようPJMに求めるなど、いくつかの変更を要求しました。

支配評議会は、PJMが150億ドル超の信頼性の高いベースロード発電設備を新たに建設すべきであり、新設発電所に対して15年間の収益保障を提供することで、信頼性の高い発電設備の開発を加速させるべきだと述べました。

また、PJMが石炭やガスよりも再生可能エネルギープロジェクトを支援してきたことを問題視しました。一方で、PJMの独立監視機関であるMonitoring Analyticsは、2025年の電力料金の上昇の60%は化石燃料価格の高騰によるものであり、送電系統が天然ガスに大きく依存していることが要因だと指摘しています。

政権は、「今後数年で、米国の再工業化とAI競争には、24時間体制で信頼性が高く、途切れない電力供給を大幅に増やす必要がある」と述べました。

さらに、「米国は、前政権が進めてきた、不安定で危険なエネルギー削減路線を続ける余裕はない。その路線は石炭や天然ガスといったベースロード電源の閉鎖を強いるものだった。」とし、「電力を安定的に供給し、AI競争に勝利し、電気料金の高騰を防ぐためには、米国はAmerican energyを解き放たなければならない」と続けました。

トランプ大統領は今週、全米のデータセンターは電力コストについて相応の負担を支払うことが期待されると発言し、Microsoftが最初に、追加的な公益事業コストを負担すると表明しました。

PJMは支配評議会の会合には招かれませんでしたが、その数時間後、同社は公益事業が直面する課題についての取締役会の書簡を公表しました。その中で、データセンターが自前で発電設備を開発するよう促す方針を示し、そうしたプロジェクトには送電網への接続の迅速化といったインセンティブを与える可能性があるとしています。

同組織は、政府からの要求について、現在も検討中であると述べました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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