Alibaba Cloud、MetaのオープンソースAIモデル「Llama」を支援へ

Alibabaのクラウド部門は、Metaの人工知能モデル「Llama」のオープンソースを支援する初めての中国企業となったことを発表しました。

Alibaba Cloudは火曜日にWeChatアカウントで発表した声明の中で、Llama2シリーズ全体に対する最初のトレーニングと展開ソリューションを開始し、中国の開発者がAlibaba Cloud上でカスタマイズされた大規模なモデルを開発することを歓迎しますと述べています。

今月MetaがリリースしたLlama2は、Llamaの商用バージョンで、OpenAIやGoogleが販売する高価なバージョンの代替となる、無償のオープンソースAIモデルをビジネスユーザーに提供することを目的としています。

中国企業が米国で開発された技術にアクセスすることに向けられた米国の規制の中で、今回の進歩は、中国を拠点とするAlibabaがAIの野望を達成するためのチャンスとなっています。一方、Metaにとっては、北東アジア諸国でのFacebookのソーシャルメディア・プラットフォームの運営を長年禁止してきた中国との関係が好転することが期待されています。

2026年までに260億米ドルを超えると予測される同国の AI 市場において、Alibabaは優位に立てようとしているとIDC は予測しています。今月初め、同社は、AIとデジタル経済を発展させるために、その本拠地である中国東部の浙江省と協力協定を締結しました。2020年以降、国家による規制の動きに耐えてきた中国政府のAlibabaに対する姿勢に変化が生じたことを示す措置です。

9月に予定している組織再編や、3月に発表したグループを6つに分割するなどの大きな変革にも関わらず、Alibabaは海外での技術力を高めることで躍進しています。

東南アジアの電子商取引部門でシンガポール子会社のLazadaに8億4,544万米ドルを追加投資したと報じられており、シンガポールを拠点とするSea GroupのShopeeやByteDanceの短編動画TikTokの運営するTikTok Shopとの競争に拍車をかける動きとなっています。

Lazada は Alibaba の技術研究開発およびロジスティクスのリソースを活用しており、中国の巨大電子商取引と緊密に連携しています。Lazadaの目標は、シンガポール、インドネシア、タイ、マレーシアのユーザー数を2030年までに現在の1億6,000万人から3億人に増やすことであると考えています。

W.Media ( Jinny Kim記者 )より抄訳・転載

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