IBM Cloud、2025年にAMD Instinct MI300X GPUを追加へ
IBMは、AMD Instinct MI300X GPUをIBM Cloud経由でサービスとして利用できるようにする計画を進めています。
このGPUは2025年前半に同プラットフォーム上で展開される見通しで、生成AIモデルや高性能コンピューティング・アプリケーションの性能と電力効率を向上させることを目的としています。
AMDのエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼チーフ・コマーシャル・オフィサーであるフィリップ・グイド(Philip Guido)氏は、「企業がより大規模なAIモデルやデータセットを採用し続ける中、システム内のアクセラレーターが高い性能と柔軟な拡張性で計算集約的なワークロードを処理できることが極めて重要です」と述べています。
「AMD InstinctアクセラレーターとAMD ROCmソフトウェアの組み合わせは、IBM watsonx AI、Red Hat Enterprise Linux AI、およびRed Hat OpenShift AIプラットフォームを含む広範なサポート環境を提供し、これらの強力なオープン・エコシステム・ツールを使用して先進的なフレームワークを構築することができます。IBM Cloudとの協業は、顧客がコスト、パフォーマンス、効率を阻害することなく、Gen AI推論の実行と拡張を可能にすることを目的としています」
IBM Cloud経由で利用可能になるMI300X GPUは、192GBの高帯域幅メモリーを搭載しており、少数のGPUでより大規模なモデルを実行することが可能となっています。
MI300Xは2023年12月に発売されました。IBMは、このハードウェアを顧客に提供する一連の企業の中で最も最近の事例です。
9月には、Oracle Cloud InfrastructureとVultrの両社が自社サービスにMI300X GPUを追加しました。マイクロソフトも自社プラットフォームにこのGPUを追加しています。また、GPUクラウドプロバイダーのNscaleは、MI300Xsを含むAMDハードウェアを提供しています。
IBM Cloudは、Nvidia A100の導入から1年後の2024年10月に、同社のクラウドプラットフォーム上にNvidia H100 GPUを追加しました。このほか、インテルのGaudi 3も追加しています。
一方、IBMはAWSと4億7,500万ドルにのぼる契約について協議を進めており、この契約ではIBMがAWSのAIクラウドサービスを利用することになるものと報じられています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
この記事へのコメントはありません。