Wells Fargo、MS Azureを主要クラウドプロバイダー、Googleを第2クラウドプロバイダーとして契約

アメリカの銀行 Wells Fargo は、同社のワークロードの大部分をクラウドに移行するとともに、多くのサードパーティ所有のデータセンターに依存していく計画を立てています。

Microsoft Azureが、同社の主要クラウドプロバイダーとして、銀行の全機能にわたる新しいソフトウェアサービスと、戦略的なビジネスワークロードの基盤として使用されます。そしてGoogle Cloudは、高度なワークロード、および複雑な人工知能やデータソリューションに使用されるとのことです。

Wells Fargoの技術責任者であるSaul Van Beurden氏は次のように述べています。「新しいデジタル・インフラストラクチャー戦略の開始は、Wells Fargoの変革に向けた数年間の取り組みのひとつの重要なステップである、そしてそれはお客様にとっては当社との取引の容易性に、また従業員にとってはより良い職場環境の構築に繋がるだろう」

「Wells Fargoは今後、デジタルファーストで、より使いやすい製品やサービスを提供していく。そのために、本日発表する次世代デジタルインフラストラクチャ戦略によって、スピード、スケーラビリティ、ユーザーエクスペリエンスを向上させることから始めていく」

すでに一部のAzureサービスを利用している同社は、どのサードパーティのデータセンターを利用していくかについて明らかにしていませんが、これにはプライベートクラウドや従来のホスティング契約も含まれると述べています。これらの施設は、全面的なクラウド移行前の、一時的な応急処置と見られています。

同行は、膨大な数のデータセンターを削減するために、クラウドへの移行を長期にわたって進めてきました(これは2015年に開催されたDCDのイベントで語っています)。同社は2015年までには、統合の一環として約100の小規模データセンターを閉鎖したとしており、それはパンデミックにが始まる頃まで継続していました。

2019年には、同社のデータセンターの1つが消火システムの不具合により停止しました。この停止により、顧客は1日以上にわたってATMや、オンラインおよびモバイルバンキングの口座にアクセスできない状態に陥りました。

クラウドへの移行は、銀行にとっては不運な時期に重なっています。今週、エリザベス・ウォーレン上院議員が連邦準備制度理事会に向けて、顧客の知らないうちに顧客名義の口座を開設するなどの度重なる経営上の不手際があったとし、Wells Fargoを解体するよう要請したことが明らかになりました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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