
アルメニアに100MWのAIデータセンター計画
Firebirdがステルス状態から脱却、数千GPUの導入を目指す
アルメニアでAIデータセンターが計画されています。
AIクラウド企業のFirebirdとアルメニア政府は今週、「数千台」のNvidia Blackwell GPUを搭載した100MWのAIデータセンターを2026年に立ち上げる計画を発表しました。
今回の発表でステルス状態から脱したFirebirdによると、このプロジェクトの資金はアルメニア政府との5億ドルの官民パートナーシップを通じて調達されるとのことです。
アルメニア共和国のNikol Pashinyan首相は、「これは技術セクターとグローバルパートナーシップの強化に向けた大きな一歩です」と述べ、「アルメニア政府は、このイニシアチブを支援し、アルメニア国民とアルメニア地域のために新たな機会を提供できることを嬉しく思っています」と続けました。
Firebirdや計画中のデータセンターに関する詳細はほとんど公開されていません。Firebirdの共同設立者兼CEOであるRazmig Hovaghimianは、Rakuten Viki、NBC、Hoodline、Matchdayなど、いくつかのメディアやスポーツ企業に関わってきた経歴があります。
同氏は、今回の試みについて「これは、アルメニアから世界へイノベーションの発射台を作ることです。私たちは、世界中の一流大学と提携し、ロボット工学や科学における斬新なモデルに投資し、アルメニアにおける次世代のイノベーターを育成する能力を構築します」と述べました。
アルメニアのAfeyan財団は、Firebirdの設立投資家として参加し、同財団の代表であり、Flagship PioneeringのCEOでもあるNoubar Afeyanは、Firebirdの戦略的アドバイザーおよび設立パートナーとなる予定です。
同氏は、次のようにコメントしています。「アルメニアのテクノロジーリーダーシップにおける次の章は、グローバルな協力と長期的な投資によって築かれます。アルメニアとより広範な地域のためのAIインフラストラクチャーの開発は、この国を世界のAIランドスケープにおいて有意義な貢献者として位置づけるための大胆な一歩です。」
Telecom ArmeniaとアイルランドのImagine Broadbandの親会社であるチームグループが、アルメニアのAIインフラ開発を支援します。
NvidiaのCEOである Jensen Huang は、「AI工場は21世紀のインフラです。アルメニアとの協力は、基礎となるAI能力の構築を支援し、地域全体のイノベーションと経済成長のための新たな機会を解き放つでしょう」と述べています。
アルメニアの既存のデータセンター市場は大きくありません。Rostelecom傘下のアルメニアの電話会社Ovio、Datacom Company、Armincoが首都のエレバンでデータセンターを運営しているほか、地元企業のVSDataが小規模な施設を開発中です。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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