AWSが韓国・仁川に新たなデータセンターを建設

Amazon Web Servicesは、韓国国内のクラウドと人工知能の需要増加に対応するため、韓国の西部の港湾都市である仁川に大規模なデータセンターを建設する準備を進めていると報じられています。

報道では、クラウド業界関係者の証言として、現在のところAWSは建築会社と契約しており、96MWのデータセンターを建設するための設計の最終段階に入ったとされています。来年に建設を開始し2026年までに完成させるため、業者の選定に着手する見込みとなっています。

2012年に韓国に進出して以降、AWSは多くの韓国の財閥や 大手スタートアップを顧客に確保しており、韓国市場では金融や公共分野での成長の余地があると考えています。特に生成AI関連サービスやAIベースのインフラへの需要が高まることに大きな期待を寄せており、1億米ドルを投じてAIや 機械学習を活用して顧客につながるためのプログラムを設立しています。

Research and Marketsによると、2022年から2028年までの韓国のデータセンター市場は CAGR (年間平均成長率)9.89%で成長する見込みで、2028年には67億4,000万米ドルに達すると予測されています。しかし韓国市場における画期的なソリューションの実現を阻害する可能性のある主な課題として、床面積の賃貸料の上昇や 効果的な運用を導入し管理するためのスキルの高い人材不足などが挙げられています。

韓国政府がデータセンターの地方分散を進めていることにより、インセンティブが付与される首都圏以外の地域と異なり事業者がソウル、仁川、京畿道の首都圏に新たな施設を建設するのが難しくなることも予想されます。

今年の初めには、韓国の政府は大規模プラットフォームや データセンター事業者に対して、火災や 災害時の予防策やバックアップ対策を 強化することを義務付けました。今回の措置は、昨年10月に発生したパンギョデータセンター火災事故で数時間に及ぶ大規模なサービス中断を引き起こした後、Kakao Pay(カカオペイ)幹部が適切な対策を怠ったとして、韓国政府が罰則の適用を検討するなかでの措置となります。

W.Media ( Jimmy Kim記者)より抄訳・転載

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