Digital EdgeがB.Grimmと提携し、タイに10億米ドルを投資して100MWのデータセンター建設へ

Digital Edge （Singapore） Holdings Pte. Ltd.は昨日、タイにおけるハイパースケールおよびAI対応データセンターを開発するため、タイ有数のエネルギー生産者であるB.Grimm Power Public Company Limitedとの合弁事業を発表しました。「Digital Edge DC」というブランド名で運営されるこの合弁事業は、タイの東部経済回廊（EEC）における100MWの旗艦グリーンフィールドプロジェクトも発表しました。

約10億米ドルをかけて建設される100MWのEECプロジェクトは、ハイパースケーラー、AIワークロード、企業のデジタルトランスフォーメーションに合わせた高密度コロケーション、相互接続性、ハイブリッドクラウドソリューションを提供します。建設は、東南アジアでAIインフラを拡張する世界的なハイテク企業の緊急ニーズに対応するために急ピッチで進められ、目標RFSは2026年第4四半期となります。

Bloombergの報道によると、B.Grimm Powerのデータセンター開発責任者であるUsa Nuetapは、「総容量約200MWのデータセンタープロジェクトに少なくとも16億米ドルを追加投資する計画も検討している」と語ったようです。

2022年12月、タイ政府はEECを2030年までに地域金融ハブと世界クラスのスマートシティに発展させるため、1兆3500億バーツ（440億米ドル）の計画を承認しました。ここは、バンコクから約100km離れたチョンブリ県に位置します。

Digital EdgeのCEOであるJohn Freemanは、次のように述べました。「タイはアジアで最も魅力的なデジタル成長市場のひとつです。この画期的な取り組みでB.Grimm Powerと提携できることを光栄に思います。私たちは共に、持続可能なエネルギーを動力源とする世界クラスのデータセンターインフラを、超大規模な容量と加速されたスピードで導入します。AIと機械学習の需要が急増し続けるなか、タイへの参入は、同国のデジタルトランスフォーメーションをサポートする理想的なタイミングです。」

また、B.Grimm Power Plcのグループ社長であるHarald Link博士は、次のように語りました。「Digital Edgeとの提携は、タイのデジタルの未来に対する我々のコミットメントにおける大きなマイルストーンです。再生可能エネルギーと最先端のデータセンター技術を組み合わせることで、私たちはタイが地域のAIとクラウドのイノベーションハブへと変貌することを可能にします。」

シンガポールに本社を置くDigital Edgeは、世界的なインフラ投資家であるStonepeakの支援を受けています。 同社は現在、アジア太平洋地域で24のデータセンターを稼働中および建設中で、1.1GW以上のIT電力を確保しています。

B.Grimm Powerは、大規模な土地バンクとグリーンフィールドインフラにおける豊富な経験を持つ、タイ最大級の先駆的な民間電力会社です。B.Grimm Powerは、コージェネレーションと再生可能エネルギーを組み合わせた複合発電の強固なポートフォリオを有しており、新しいデータセンターキャンパスは、性能と持続可能性の両方に対する高まる需要を満たすことができます。Natixisは、この戦略的パートナーシップにおいて、B.Grimm Powerの独占的財務アドバイザーを務めています。

タイのデジタルインフラ市場は活況を呈しています。データ消費、クラウド導入、AIや機械学習のワークロードが記録的なペースで拡大しており、タイは急速に地域のハイテク大国として台頭しつつあります。最近の業界レポートによると、タイのデータセンター市場は2030年まで年平均成長率25%以上で成長すると予測されており、AIによるコンピュートニーズがスケーラブルでエネルギー効率の高い施設への需要を加速させているとのことです。タイ政府は、データセンターとクラウドへの投資に27億米ドル以上の奨励金を拠出し、タイを地域のデジタルハブにするという野心を強めています。

タイは、Amazon、Alphabet、ByteDance、Alibabaといった世界のハイテク大手から、データセンターとクラウドサービス構築のために数十億ドルの投資コミットメントを獲得しています。

タイのPaetongtarn Shinawatra首相は、データセンターへの投資を誘致するため、税制やその他の優遇措置を提供しています。

W.Media （ Jan Yong 記者）より抄訳・転載