インドのデータセンター企業Henox、100MWデータセンターとケーブル陸揚げ局を計画

中東系持株会社が支援する企業

インドのデータセンター企業 Henox は、グジャラート州におけるケーブル陸揚げ局およびタミル・ナドゥ州におけるデータセンターについて、詳細な計画を明らかにしました。

グジャラート州のケーブル陸揚げ局

Henox IT & Datacentersは今週、グジャラート州政府およびグジャラート国際金融 Tec-City(GIFT City)と、ドゥヴァラン(Dhuvaran)における新たなケーブル陸揚げ局の開発ならびに、GIFT City へ接続する専用の大容量ファイバールートの整備に関する覚書(MoU)を締結しました。

この MoU の条件に基づき、Henox は戦略的テクノロジーパートナーとしての役割を担い、ケーブル陸揚げ局および地上バックホール(陸上回線)の設計、建設、運用を担当します。

計画されているケーブル陸揚げ局の詳細については、現時点では公表されていません。

現在、グジャラート州には海底ケーブルの陸揚げ地点は存在していません。
インド西海岸における海底ケーブルの大半はムンバイに陸揚げされており、一部のケーブルはさらに南のコチ(Kochi)に陸揚げされています。

なお、グジャラート州政府は2022年10月、I Squared Capital傘下のネットワーク企業であるLightstormと、同州初となる海底ケーブル陸揚げ局を開発するための覚書を締結していますが、同プロジェクトの進捗状況は現在のところ不明です。

タミル・ナドゥ州のデータセンター

今週、Henoxはタミル・ナドゥ州において100MW規模のデータセンターを建設する計画も発表しました。

本計画は、同社の「Project Horizon」イニシアチブの一環であり、同州におけるデータセンター、ケーブル陸揚げ局、海底ケーブル、太陽光発電プロジェクトに対して、総額5兆ルピー(約55億米ドル)を投資することを目指しています。

各プロジェクトの具体的な立地、仕様、スケジュールなどのプロジェクトの詳細については、現時点では明らかにされていません。タミル・ナドゥ州における主要なデータセンター市場はチェンナイです。

本プロジェクトは、USE(アラブ首長国連邦)を拠点とするSiraj Holdings Group傘下のMaverick Investmentsの支援を受けており、同社はまず データセンターに対して200億ルピー(約2,200万米ドル)を初期投資として行う予定です。

Maverick Investmentの会長であるKhadeer Peer Shariffは、次のように述べています。「Project Horizonは、Siraj Holdings Groupにとって画期的な節目となる取り組みです。Henox とともに行う5兆ルピーの投資コミットメントは、タミル・ナドゥ州の将来性およびインドのデジタル化拡大に対する強い信頼を示すものです。我々は、同州における技術的ルネサンスの基盤を築いています。」

また、Henox Data CentersのShaktivel K CEOは、次のようにコメントしています。「本パートナーシップは、持続可能なインフラ、海底接続性、そして AI対応の電力容量を、これまでにない規模で結集するものです。Project Horizon は、インドで最も野心的なデジタルインフラ計画の一つであり、地域に莫大な経済的潜在力をもたらします。」

Henoxは、今年初めにGIFT Cityにおいてエッジデータセンターを開設したとしています。

Henoxのウェブサイトによれば、同社はインド各地およびスリランカにおけるデータセンターの建設計画を掲げていますが、その多くについては詳細を明らかにしていません。なお、CEO兼共同創業者であるShaktivel Kは、以前に中東の通信事業者Etisalatに在籍していました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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