ノーチラス社の海上データセンター計画が承認される
Nautilus社がアイルランドで進める海上データセンターの計画が承認されました。同計画に対しては、地元の事業者から不満の声が上がっていました。事業者からは、荷船上にデータセンターを建設することで船渠(船を建造、修理、あるいは係留するための施設、ドックのこと)の拡大が妨げられる可能性が指摘されていましたが、リムリック州議会は最終的に計画を承認しました。
ダニエル・バトラー市長は地元週刊誌Limerick Leaderに対して、「リムリックにおけるこの取り組みは、非常に革新的なプロジェクトになります。目下、ブレグジットの影響(イギリスを経由した陸地での人や貨物の往来が難しくなる)によって湾港サービスは強化されています。ただ、今回の計画によって、リムリックから生まれるサービスは減ります。少なくとも停泊所を二つ失い、人々の乗り入れを処理する能力も低下することになるでしょう。それでも取り組み自体は革新的なものです。」
3500万ポンド(4000万ドル)が投じられた今回の計画に許可がおりた暁には、24人の運用者と建設時には100人ほどのが雇用が生まれると見込まれています。計画に反対する事業者たちが、計画を頓挫させる手立てを見つけない限り、2020年にローンチされる見込みです。
ローンチされれば、Nautilusにとって、2015年にサンフランシスコのベイエリアで、水上データセンターのコンセプトを発表して以来はじめての成功事例となります。
新たなデータセンターでは、デッキの2フロアにわたって4つの区画(データホール)が設置され、その下のフロアに冷却システムと電力システムが設けられます。冷却には、周囲の水路であるシャノン川から汲みられた水を用います。
自然エネルギーの活用技術が進歩
2009年にGoogleは、同様のアプローチで特許を取得しました。それもまた波や潮の満ち引きで起きるエネルギーの利用を模索したものでしたが、それ以降の進展はみられていません。
他の場所でも、あらゆる企業が、海上あるいは海中で収益をあげることを画策しています。MicrosoftのProject Natickではデータセンターを海底に置くことを検証しており、最近では、スコットランドのオークニー諸島の沖に12ラックのシリンダーを設置しました。
Data Center Dynamics
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