中国の4つの当局が水中データセンターを支持 ~2省2市が5ヵ年計画に海底施設を明記

中国の2つの省と2つの市が、排出量削減のために水中データセンターを5ヵ年計画に組み込みました。

これはHighlander社が実証し、海南港で商業的に開発されている水中データセンターの技術を後押しするものです。海岸当局は冷却に海水を使用し、地元の再生可能エネルギーを利用できる可能性があり、より効率的な運用が可能な水中データセンターを支持しています。

誰もが海南省に注目

水中データセンターのコンセプトは、マイクロソフトの「Project Natick」が先駆けとなり、2020年までの2年間、スコットランド沖の海底に設置した圧力容器内で12ラックのデータセンターを運用しました。

中国のHighlander社は、今年初めに4ラックのテストプロジェクトを開始し、その後商業規模のプロジェクトに移行しました。このプロジェクトでは、海南自由港の沖合に圧力容器100隻で構成されるデータセンターを建設し、地元の原子力発電所からの低炭素エネルギーで電力を供給する計画にまで発展する予定です。

5月、海南市はこの100モジュールの圧力容器を使ったデータセンターを、中国国家の組織のための5ヵ年計画に盛り込んだことを発表しました。

2021年、中国は1949年に人民共和国が建国されて以来15回目となる国家 5ヵ年計画 を発表しました。各都市や省は、2021年末までに、2021年から2025年までの5ヵ年計画を作成する必要があります。

海南プロジェクトが発表されて以来、海南省は、「海南-香港国際海底ケーブルプロジェクト」などの海底ケーブルを通すための特別な回廊計画と並んで、このプロジェクトを5ヵ年計画に盛り込んでいます。また、同省では南シナ海において、陸上、島礁、船上の通信塔を利用して4Gおよび5Gのカバレッジを提供することを提案しています。また衛星ブロードバンドサービスの向上も目指しています。

海南省は海底データセンターを建設するために、陸上局、海底高圧複合ケーブル、海底サブパワーステーション、海底データキャビンを建設します。港の計画に記載されている100のデータ「キャビン」は、あくまでも「第一段階」であり、海南省は「海底データセンターを核とした包括的な海洋新技術産業パーク」を徐々に構築していくとしています。

また南シナ海での事業推進のために、海南はリアルタイムの3Dデータベースと南シナ海の背景データを扱うデータセンターを構築し、深海開発や「南シナ海の権利維持」(中国の南シナ海の領有権争い)をサポートします。

山東、アモイ、深圳が続く

北部の山東省も同様に3D観測網を整備し、対外通信網や光ファイバーケーブルなどのインフラ、「計測ロボット、無人観測船、有人潜水艇、深海グライダー」などのハイテク機器を備えた「スマート海洋産業」の発展を約束しています。

山東省の5ヵ年計画では、規模は具体的にされていませんが海底データセンターの構築を目標に掲げています。

一方、中国の他の2つの沿岸都市、アモイと深圳も、水中データセンターを計画に入れています。

この動きは、海中の水冷式施設というアイデアを正当化するものと思われます。また、中国では知的財産権の取り締まりがそれほど厳しくないため、Highlander社とよく似たプロジェクトを提供する現地の競合企業が生まれる可能性もあります。

そのためHighlander社にも、将来的にはマイクロソフトからのプロジェクト打診があるかもしれません。マイクロソフトは最近、水中データセンタープロジェクトの多くの側面で自由に使用できるように公開された多数の特許に含めていますが、Highlanderのプロトタイプはマイクロソフトの Natick の設計に非常によく似ています。

他の省や市が5ヵ年計画の発表を控えている中、水中データセンターが他の5ヵ年計画に登場するかもしれません。さらに重要なことは、産業や情報を扱う各省庁もまだ計画を発表していないことであり、これらの省庁が冷却などのデータセンター技術に関する直接的な指導を行う可能性もあります。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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