
NTT、ドイツ・ニアシュタインで482MWのデータセンターキャンパスに関する市議会承認を取得
フランクフルト南方の旧兵舎跡地に大規模キャンパスを計画
NTTは、ドイツ・フランクフルト郊外における大規模データセンターキャンパス計画を前進させています。
「ニアシュタインのFRA6データセンターキャンパスにとって素晴らしいニュースです。市議会が開発計画を全会一致で承認しました。これは本プロジェクトにとって重要なマイルストーンです」と、同社は週末にLinkedIn上でこうコメントしました。「これに先立ち、ライン=ゼルツ自治体連合による土地利用計画も全会一致で承認されています」
開発計画は、2026年第1四半期に予定されている正式公表後、法的効力を持つ見込みです。報道によると、2027年初頭に着工し、2029年の稼働開始が想定されています。約9棟の建屋が計画されており、NTTは、この482MWのキャンパスが「欧州最大級の一つ」になるとしています。
ニアシュタインにある旧米陸軍兵舎跡地でのデータセンターキャンパスの開発に、ある企業が関心を示しているとの報道は2024年5月に初めて浮上し、その数カ月後にNTTの名前が挙がりました。同社は、フランクフルトから南へ約50kmに位置するライン=ゼルツ・パークを対象としているとされています。
ライン=ゼルツ・パークは、旧米陸軍兵舎跡地の約75万平方メートル(約800万平方フィート)に及ぶ敷地です。この用地は不動産会社 Richter Group(リヒター・グループ)が開発を進めています。かつて「アンダーソン兵舎」として知られていた同基地は、1953年から2009年頃まで米軍に使用されていました。工業団地としての開発計画は2015年に発表されました。この基地には、第123支援大隊および第501軍事情報大隊が駐留していました。
NTTデータの部門であるNTT GDCは、フランクフルト地域で4つのデータセンター拠点を運営しています。Frankfurt1および2は、フランクフルト・アム・マイン市内のエッシュボルナー・ラント通り100番地およびハーナウアー・ラント通り320番地に位置しています。前者は52,200平方メートル(約561,875平方フィート)のキャンパスで77MWを提供し、後者は1,500平方メートル(約16,145平方フィート)で1.1MWを提供しています。また、南西部のリュッセルスハイム・アム・マインに位置するFrankfurt3は、28,300平方メートル(約304,620平方フィート)で60.5MWを提供しています。
もともとe-shelterの拠点であったハッタースハイムのFrankfurt4については、NTTが2019年に第1フェーズを開設しました。最終的にキャンパス全体は24,000平方メートル(約258,300平方フィート)に拡張され、5棟のデータセンター建屋で80MWの電力容量を備える予定です。同拠点の拡張計画は2021年に発表されています。
NTTはこのほか、ミュンヘン、ベルリン、ハンブルクにもデータセンターを保有しています。同社のドイツ国内ポートフォリオの多くは、2015年にNTTがABRYおよびe-shelter CEOのRupprecht Rittweger(ルップレヒト・リットヴェーガー)が支配する不動産会社Investa Holding(インヴェスタ・ホールディング)から買収したe-shelterに由来します。同ブランドは2019年に廃止されました。
また、Brookfield傘下のData4も、フランクフルト郊外の旧兵舎跡地で大規模データセンターキャンパスを開発している企業の一社です。さらに、フランクフルト南方のハイデルベルクにある旧兵舎跡地には、世界初の3Dプリント施設を含む2つのリージョナル・エッジデータセンターが立地しています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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