イスラエルBnei ZionのGoogleデータセンターに住民が抗議 ~計画プロセスへの不満、健康や環境への懸念から開発が中止の可能性も
イスラエルのBnei ZionにGoogleのデータセンターが建設されることに、地元住民が抗議しています。
住民は、モシャブ(イスラエルの町や入植地の一種)にデータセンターを建設するというホフハシャロン地域評議会の承認を取り消すよう、ロード地方裁判所に申し立てたと報じられています。住民たちはこのプロジェクトに対する健康上および環境上の懸念を挙げています。
建設地はテルアビブの北に位置するシャロン地域にある13ドゥナム(3.2エーカー)の敷地です。7月に建設が開始され、2022年後半に稼働する予定です。
イスラエルのPeople and Computersは7月、ServerFarm社がイスラエルの大手クラウドプロバイダー向けに3つのデータセンターを建設しており、そのうちの1つがBnei Zionにあると報じました。
その後Calcalist紙は、その施設の背後にはGoogleがいると報じています。他の2つの施設は、同国北部の科学産業パーク(MTM)に近いハイファとティラト・カルメル地区と、南部のイスラエルとヨルダンの国境にあるエイラトの海底ケーブル陸揚げ地点の近くにあります。
GlobesとCalcalistの両誌によると、地元住民はデータセンターの冷却装置から発生する騒音や、敷地内で行われる電気、携帯電話、RFラジオの操作による非イオン化放射線を懸念しています。計画プロセスに欠陥があり、作業開始前にほとんど情報が共有されていないと述べています。
ホフハシャロン地域評議会は、最終的な許可はまだ下りておらず許可は建物の基礎部分にしか及ばないと主張しています。
ServerFarm社は、イスラエル・インフラストラクチャー・ファンド(IIF)と提携して施設を建設しており、データセンターをGoogleにリースするOrachat社という会社と契約を結んでいます。
4月にGoogleとAWSは、イスラエル政府にクラウドサービスを提供する12億ドル規模の「Nimbusプロジェクト」の入札を共同で落札しました。両社はすぐに、同国にクラウド地域をもたらすことを公式に発表しました。
AWSはデータセンターの建設をCompass社と共同で行っていることが知られています。HaaretzによるとAWSはテルアビブの北に位置するTnuvot工業地帯に1万平方メートル(107,000平方フィート)の施設を1つ建設し、ドイツのExyte社と協力しているといいます。残りの2つの施設は、エルサレム郊外のBeit Shemesh近くのHartuv工業地帯と、テルアビブとエルサレムの間にあるBen Gurion空港近くのShoham工業地帯で開発されていると伝えられています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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