SAMCAグループ、スペイン・サラゴサに300MW規模のデータセンターキャンパスを計画

Green IT Aragónキャンパス開発に向け、地方自治体と協定を締結

スペインのアラゴン州に、新たな大規模データセンターキャンパスが建設される予定です。

SAMCAグループは「Green IT Aragón」プロジェクトの一環として、サラゴサ県Luceniに大規模データセンターキャンパスの建設を進めており、計画投資額は26億ユーロ(約30億ドル)に上ります。

4月に初めて発表されたこの計画は、アラゴン州重要プロジェクト(PIGA)として承認されました。

プロジェクトには3つのデータセンターが含まれ、LuceniおよびPedrola、Plasencia de Jalón、Rueda de Jalónなどの近隣自治体で稼働中の7つの風力発電所による地域再生可能エネルギーで電力を供給します。

来年には第1フェーズ(131MW)の建設が開始され、2028年の稼働を予定しています。キャンパス全体の建設は2030年まで続き、300MWまで拡張可能です。

1967年に設立されたSAMCAは、スペインの鉱業・素材企業であり、再生可能エネルギーや農業分野にも投資しているほか、不動産事業や産業物流事業も複数展開しています。

スペインでは従来、マドリードとバルセロナが主要なデータセンター市場ですが、アラゴン州は大規模開発の中心拠点となりつつあります。

Microsoftはサラゴサ周辺に複数のキャンパスを開発中で、同地域に大きな存在感を示しています。完成すれば、同社はこの地域に100億ユーロ(104億ドル)以上を投資する可能性があります。また、Amazonもサラゴサ周辺に3つのデータセンター拠点からなるスペインのクラウドリージョンを保有しています。加えて、QTS、Box2bit、Vantage、Tillion、ACSもサラゴサ周辺でデータセンターキャンパスを開発中です。

サラゴサでは最近、このような急速な開発に反対する地元住民主導のデータセンター反対運動が発生しました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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