Munters、民生用製造を中止し工業生産に注力へ
テキサス工場でデータセンター用冷却装置の生産を強化
温湿度制御システムを展開するスウェーデンのMunters(ムンタース)は、米国テキサス州セルマの製造工場の再変換を行っています。
同社はコンシューマー向け製品の製造を終了し、データセンター用を含むアカウント顧客向けのAirTech製品など工業向け製品の生産を強化します。 セルマ工場は、 主要製品ラインナップの1つである除湿ユニットを、特定顧客向けに引き続き生産し、販売業者に年末までの注文を処理できるようにします。
データセンター向けの強力な見通し
「商用マーケットから撤退するという決定は、迅速かつ簡単に判断したものではない」とAirTechの米国における販売・サービス部門VPのAndrew Cook氏は述べています。
「しかし、これにより、主要顧客だけでなく、食品、医薬品、リチウム電池、蒸発冷却などの市場や、Muntersのイノベーションやサービスに注力できるようになる」
同社は、米国でのサプライチェーンに大きな混乱が生じることはないと見込んでおり、今回の変更に伴い役割を失った従業員に新たな職を与えるために全力を尽くすと述べています。
昨年同社は、大きな損失を受けて、ベルギーのDison生産工場の閉鎖と、EMEAでのデータセンター事業からの撤退を決定しました。その際、同社は声明のなかで、「ヨーロッパで収益性の高いデータセンター事業を確立する見込みは、過剰生産と継続的な価格圧力のある市場の中で限定的だ」と述べていました。
同時に、Muntersの産業・商業部門(当時はAir Treatmentと呼ばれていた)はAirTechへの名称変更、また、姉妹会社のFoodTech(旧AgHort)も同様名称変更されました。この会社は、畜産および温室農業用の冷暖房システムを専門としています。
しかし、同社の米国のデータセンター向けの売上高は上昇傾向にあり、2019年に「米国のコロケーション顧客向けのかなり大規模な受注」等を確保しており、パンデミックの開始以降、会社全体の受注増加の多くの割合を占めています。
2020年1月から6月までの6か月の中間報告で、同社はテキサス州でデータセンター向け製品の生産を拡大している、と述べていました。
Data Center Dynamics
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