シンガポールのOCBC銀行が1億8,200万米ドルを投じたデータセンターを公開
シンガポール資本の銀行が所有するものとしては、最初の専用データセンター
オーバーシー・チャイニーズ銀行(以下、OCBC)は、18ヶ国にわたるOCBCグループ事業の需要に応える為に、約1億8,200万米ドルをかけたデータセンターを正式に開設しました。
この施設は、伝えられるとことによれば、1/3の大きさであった以前のデータセンターからの移転を終えた、2017年の第三四半期より稼働しています。
最初の専用施設
OCBCは、この施設がシンガポール資本の銀行が所有するものとしては最初の専用のデータセンターであることを売り文句にしています。6階建ての新築ビルは面積0.5ヘクタールの敷地に建てられ、その総床面積は41平方キロメートルになります。業界筋によると、この施設はシンガポール東部に位置するそうです。
このデータセンターはBCA-IMDA Green Markにおいてプラチナに格付けされ、OCBCも「東南アジアの標準的なデータセンター」より30%はエネルギー効率が良いと主張しています。
PUE値は明らかにされていませんが、プレスリリースでは、DRUPS システムの利用について言及し、OCBCはこのシステムによって、エネルギー効率を上げるために費やされる年間38万米ドル節約できるだろうとするだろうと述べています。
このデータセンターは東南アジア初の技術指令センターを備え、サイバーセキュリティおよび中核ITシステムの日常業務の双方を監視・管理します。OCBCによると、指令センターを設置したことで、非常時に、より迅速かつシームレスな連携がとれるそうです。
ハイブリットクラウド
AlibabaやFacebookといったクラウドおよびハイテク企業の最大手がコロケーション施設を操業するシンガポールで、なぜ一から自社の施設を建設したのでしょうか。OCBCによれば、自社データセンターを所有すると、絶対的なセキュリティや物理的なアクセス制御を確保し、敷地や許容量の不足というリスクも無くなると言います。
このデータセンターはクラウドにも対応しており、ハイブリットクラウドの展開を目指す組織の動向にも沿っています。このような動きはDBSにも見られます。DBSは、昨年 ハイブリットクラウド 環境を創設したこと、11月には同社の プライベートクラウド 専用のデータセンターを稼働したことをDCDに明らかにしました。
「データセンターが、あらゆる銀行にとって重要かつ中核的施設になるにつれて、リースではなく自社専用のデータセンターを求めるようになりました。これは、セキュリティおよび設計に関して全権限を保証するものです。そのために、厳格な要求に応えられるよう完璧に仕立てられています」と、OCBCグループの業務・技術部長は語りました。
「従って、OCBCは、シンガポールの他銀行に先駆けて、専用のデータセンターの開設に4年にわたって投資してきました。最先端のセキュリティ機能や最先端技術と現代の設備の組み合わせでは物足りなかったからです」
このデータセンターは、30年間は運用要件をサポートできるよう設計されているとOCBCは言います。しかし、そんな長期の稼働期間をサポートするために、どのような特別なインフラやアーキテクチャを組み込むのかは明らかにされていません。
– Data Center Dynamics
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