
Pasqalの中性原子量子コンピューターがScalewayクラウドで利用可能に
同システムはScalewayのQaaSプラットフォームに統合へ
Pasqalは、自社の中性原子量子コンピューターをScalewayのクラウドに統合すると発表しました。
この量子コンピューターは、ScalewayのQuantum-as-a-Service(QaaS)プラットフォームを通じて利用可能になり、欧州の研究者や開発者がソブリンクラウドインフラを介して量子プロセッシングユニット(QPU)にアクセスできるようになります。
Pasqalの量子コンピューターは中性原子量子コンピューティングを使用しており、これは高精度のoptical tweezersを用いてリュードベリ原子を制御する技術です。同社によれば、この技術は「任意の2Dおよび3Dトポロジーを可能とし、アナログモードで動作する」もので、「最大約100量子ビットの大規模量子シミュレーションおよび最適化問題」に適しているとしています。
Scalewayとの提携において、Pasqalは100 atomsまで対応する「Orion Gamma」世代のデバイスと、そのデジタルツインを提供します。提供場所はMassy(フランス)とSherbrooke(カナダ)の2カ所です。どちらの量子コンピューターもPasqal自身のデータセンターに設置されています。デジタルツインはNvidia A100 DGXクラスターによって提供されています。
PasqalのプロダクトVPであるJaap Kautzは、次のように述べています。「Scalewayの統合クラウドによる量子ハードウェアへのアクセスは、ユーザーにとって量子コンピューティングをよりシームレスにする重要な新たな一歩です。Pasqal Cloud Platformの機能と組み合わせることで、この統合はエコシステムを強化し、実世界の量子アプリケーションを探求する開発者や組織により多くの選択肢を提供します。」
また、Quandelaのフォトニック型QPUは、すでにScalewayのQaaSで利用可能です。
Pasqalの量子技術は、欧州ではOVHcloud Quantum Platformを通じても利用でき、こちらもMassyの本社拠点を通じて提供されています。GoogleとMicrosoftも、自社の量子プラットフォームを通じてPasqalの中性原子量子コンピューターへのアクセスを提供しています。
Pasqalの量子技術がScalewayクラウドに追加されたことは、今月初めのai-PULSEイベントで発表されました。同イベントでは、Scalewayがクラウドプラットフォームを通じてNvidia Blackwell Ultra GPUのクラスターへのアクセスを提供することも発表されました。ただし、このクラスターが何基のGPUで構成されているかは明らかにされていません。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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