AXXE-L Jupitlis

XTREME-D、従来の空冷サーバー設置環境に設置可能な液浸冷却技術を用いた研究開発向け高速計算サーバーシステム
「AXXE-L Jupitlis (開発コード名)」の開発意向表明を発表

– 環境を考慮した冷却液体を採用し、pPUE* 1.05以下を実現するサステナブルなHPCシステム –

プレスリリース

高速計算サービスプロバイダーのエクストリームーD 株式会社(東京都品川区、代表取締役:柴田直樹、以下 エクストリームーD)は、従来の空冷サーバー設置環境に設置可能な新世代の液浸冷却技術を用いた研究開発向け高速計算サーバーシステム(開発コード名: AXXE-L Jupitlis)を開発開始したことを発表いたします。

AXXE-L Jupitlis は、英 ICEOTOPE 社 の精密な液浸冷却技術、米 nVent 社(日本法人:エヌヴェントジャパン株式会社) の高効率な CDU (冷却水循環装置)技術、エクストリームーDが培ってきた HPC (High Performance Computing)のクラウドサービスプラットフォームの開発技術と HPC 専用ハードウェアの設計技術を融合し、従来の空冷サーバー設置環境に設置可能な液浸冷却技術を用いた研究開発向け高速計算サーバーソリューションをターンキーシステム(購入後直ぐに利用可能なシステム)として開発を進めています。プロダクトの販売に関してはエクストリームーDとデータセンター構築・運用支援で豊富な実績を持つ株式会社 DC ASIA と連携して参ります。

AXXE-L Jupitlis 技術連携パートナー
AXXE-L Jupitlis 技術連携パートナー

AXXE-L Jupitlisは以下の特徴があります。
 ・ 従来の空冷サーバーの環境にも設置可能な精密液浸システムを採用
 ・ 低PUEを実現する CDU ユニットとの組み合わせで高消費電力なCPU・GPUを安定して冷却
  ・ ハードウェアとOS、HPCミドルウェアに加え高速計算を簡単に操作可能なウェブインター フェースを備えたプラットフォームサービス「AXXE-L Cloud」をベースにパッケージング

上記特徴を備えた画期的なAXXE-L Jupitlisは以下に示すお客様のビジネス課題を解決します。
 ・ 高消費電力のCPU及びGPUを採用したサーバーを既存の空冷環境に容易に導入したい
 ・ 液浸や水冷サーバーの高額な設置構築の初期費用を削減したい
 ・ pPUE* 1.05以下の実現、再生エネルギーなどサスティナブルなIT基盤を採用したい

AXXE-L Jupitlisは、現在開発中であり先行顧客向けに2023年春をめどにテスト環境を準備する予定です。その後さらに開発を進め、2023年後半にはリリース予定です。機能の詳細、提供形式(サブスクリプション形式での提供も予定)、参画予定の連携パートナー様などはリリースまでに随時公開予定です。なお先行顧客の募集については、別途エクストリームーDのWebページでご案内致します。

今回の開発意向表明について、エクストリームーD の 代表取締役 CEO の柴田直樹は「これまでサーバーは空冷での冷却が当たり前でした。昨今のx86サーバーの最新モデルは消費電力も増加し水冷推奨モデルもリリースされる様になりました。 本ソリューションがHPCの世界から一般的なサーバーまで広く採用されていく水冷前提のサーバーの安定運用と高いエネルギー効率を実現し、スモールスタートによる圧倒的なコストパフォーマンスな新しいサーバー運用の形を提供することで、多くの企業がサスティナブルなIT基盤を誰もが利用可能に出来る画期的なソリューションになるものと確信しています。」と述べています。「また今回ご協力頂く、3社との技術連携にもご注目ください。今後本製品開発にあたってはさらなる強力なパートナー様も参画予定ですのでご期待ください」

本発表に関して、技術連携パートナー各社は、以下の様にコメントしています。

米 nVent 社 Global Sr. Director, Data Solutions, Marc Caiola 様:
Increased data means higher energy usage and the need to efficiently solve for heat and avoid downtime.
I’m excited about this collaboration to deliver innovative cooling solutions for data centers that are more sustainable.
(参考訳)
今日のデータの増加はIT機器のエネルギー使用量の増加を意味し、効率的に熱を解決し、ダウンタイムを回避する必要があります。今回のコラボレーションで、より持続可能なデータセンターのための革新的な冷却ソリューションを提供できることを楽しみにしています。

英 Iceotope 社 CEO David Craig 様:
I am delighted that Iceotope will participate in this incredibly important project. Japan is a hugely important market for us and having built our whole business on delivering scalable, valuable and exceptionally
performant solutions delivered with and through amazing partners. Our global partnership with nVent is world beating and to combine that now with Xtreme-D allows us to deliver our vision, in scale, in a class leading
application in one of the most dynamic and important world regions.
(参考訳)
Iceotopeがこの非常に重要なプロジェクトに参加することを嬉しく思います。日本は我々にとって非常に重要な市場であり、素晴らしいパートナーとともに、スケーラブルで高付加価値なソリューションを提供してきました。nVent社とのグローバルなパートナーシップは世界でもトップクラスであり、これにXtreme-D社の技術を組み合わせることで、世界で最もダイナミックで重要な地域の1つである日本で、我々のビジョンを大規模かつクラストップのアプリケーションで実現することができます。

株式会社 DC ASIA 代表取締役社長 吉田建 様:
本プロジェクトの開発開始に際して、数あるシステムインテグレーターの中から、グリーンIT事業を手掛ける 株式会社DC ASIA とパートナーシップ連携頂けることを大変嬉しく思います。
HPCと言えばオンプレミス環境での構築が一般的で有り、利用するのが難しいイメージが有ります。そのような中、エクストリーム-D様は、クラウドベースによるHPC環境の提供を試み、HPC利用者のハードルを下げる取り組みをされている中、新たにサスティナブルHPCシステムへチャレンジをされると伺い、グリーンIT事業を手掛ける当社では、本プロジェクトの開発からリリースまで全面的な技術サポートをさせて頂く所存です。英Iceotope、米nVentとの4社の価値を融合し、最新で高効率な製品を、無駄なく、環境に優しいシステムをお届け出来る様、当社もより一層努力してまいります。

本プロジェクトは、今後「サスティナブル」「再生エネルギー」「優れたサーバー冷却能力」をキーワードに今回発表したパートナー様に加え多くの賛同パートナー様にご参画頂く予定です。プロジェクトの詳細、及びプロダクトの詳細はWebサイト及び先行情報は登録者限定で随時公開予定です。

< エクストリームーDについて >
2015年設立。HPCクラウドコンピューティングへのアクセスを簡単、高速、効率的、経済的にすることを目標に設立され、本社は東京都品川区に、米国子会社 (XTREME-D AMERICA Inc.) を米国カリフォルニアに置いています。日本発のクラウドスーパーコンピューティング関連のスタートアップとして、ハイパフォーマンスコンピューティング (HPC) およびクラウド技術で20年近くの経験を持つ主要メンバーで構成されています。物理マシンによるスーパーコンピューター共有サービス AXXE-L は、誰でもHPCリソースを利用できるようにし、堅牢なUI / UXおよびクラウド管理機能により使いやすいカスタマーエクスペリエンスを提供します。

< nVent について >
nVent は、電気接続および保護ソリューションの世界的なリーディングプロバイダです。私たちの創意に富んだ進歩性のある電気ソリューションが、より安全なシステムを実現し、より安全な世界を保証すると信じています。私たちは、世界で最も繊細な機器、建物、重要なプロセスを接続し、保護する高性能な製品とソリューションの設計、製造、販売、設置、サービスを行っています。品質、信頼性、革新性で世界的に認められている業界をリードするブランドで、エンクロージャ、電気接続、ファスニング、熱管理ソリューションの包括的な製品群を提供しています。米国ミネアポリスに本社をおき、グローバルに事業を展開しております。100年以上の歴史を持つ、nVent CADDY、ERICO、HOFFMAN、RAYCHEM、SCHROFF、TRACERといった電気製品のトップブランドからなる強固なポートフォリオを擁しています。
詳細については、www.nvent.com をご参照ください。

< Iceotope について>
業界標準のフォームファクターを使用したIceotopeの精密冷却ソリューションは、データセンターの内外において、極めて高い冷却性能、メンテナンスの簡素化、ホットスワップ、大幅なコスト削減を実現します。詳細については、www.iceotope.com をご参照ください。

< DC ASIA について >
2017年に設立し、2019年にバスダクトメーカーの共同カイテックのグループ会社となる。
「データセンターの架け橋となる」ことをビジョンとして、グリーンIT事業、データセンター教育事業、ニュースメディア運営事業を手掛けています。中でも、昨今のサーバー高密度化に対する排熱対策においては、高効率空調システムやコンテイメントの提案を幅広く行い、実績を上げています。
また、 DCIM (DataCenter Infrastructure Managiment)の導入を推進し、サーバールーム内の環境監視や資産状況の見える化により、省力化や脱炭素化社会への貢献を目指しています。

※ 記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
※ 掲載されている情報は発表日現在の情報です。最新情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

* PUE (Power Usage Effectiveness): PUE とは、データセンターなどのIT関連施設のエネルギー効率を表す指標の一つで、施設の全消費電力をIT機器の消費電力で割ったもの。本リリースではサーバー室の空調システムのみを対象としたパーシャル PUE (pPUE)を表しています。

< 本件のお問い合わせ先 >
エクストリームーD株式会社
広報担当
E-mail: info@xtreme-d.net
URL: https://xtreme-d.net/

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