富士通、台湾中央気象局向けスーパーコンピュータを開発

富士通は、 台湾交通部中央気象局 (CWB)のためにスーパーコンピュータを構築しました。

ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)システムにより、CWBの数値気象予報に貢献することが期待されています。

このシステムは2022年6月に稼働を開始しましたが、2021年に実施された構想としてスタートしています。スパコンは段階的に拡張され、2023年12月に完成する予定で、10ペタフロップスの性能を発揮する可能性があります。現在のトップ500リストに基づくと、このスパコンは56位前後に位置し、 総理論演算性能において台湾でもっとも高速なスーパーコンピュータとなる予定です。

このHPCシステムは、富士通のハードウェア、PRIMEHPC FX1000をベースにしており、CPUには理研と富士通の共同開発で、現在Top500の2位である富岳と同じA64FXが採用されています。

これは、CWBが以前使用していたスパコンを大幅にグレードアップしたものです。2001年に設置された、同じく富士通製の240ギガフロップスのスパコンは、CWBに設置されていました。

台湾は熱帯・亜熱帯気候に属し、台風や大雨などの自然災害が発生しやすい地域であるため、より高度な予測能力が必要とされています。

富士通のプレスリリースには、次のように書かれています。「 本システムの稼働により日々の気象予報業務に加え、高度気象観測の推進、気象災害の観測と予報能力の精度向上、長期気候変化の観測と分析などの強化が期待され、気象災害から台湾住民の安全を守るとともに経済損失を防ぐことに寄与します。 」

また、同社は新システムが気象サービスの多様化において、CWBをさらにサポートすることになると述べています。

今月初め、富士通はスペインの Galacian Supercomputing Center (CESGA)  に1500万ドルの量子コンピュータを供給することも発表しています。



この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。



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