Digital Realty CEOがチェイノスの短絡的な主張に反論、データセンターの 「需要はかつてないほど高まっている」
世界第 2 位のデータセンター不動産投資信託(REIT)の CEO は、データセンター部門が無用の長物 になりつつあるという主張に対して、自社を擁護しています。
Digital Realtyのビル・スタインは、「レンガとモルタルのレガシー・データセンターに価値はなく、代わりにクラウドプロバイダーがその役割を担っているという空売り屋のジム・チャノスの指摘に反撃しました。
先週、チェイノスは、自社がデータセンターREITに対して大規模なショートポジション(空売り)を開いたと述べました。「データセンターREITの真の問題は、技術的陳腐化だ。彼らの3大顧客は、彼らの最大の競争相手になりつつある。そして、その最大の競合が世界で最も悪質な3社である場合、問題が発生する。」
さらに「クラウドは成長しているが、クラウドは彼らの敵であり、彼らのビジネスではないという話だ」とも述べています。
チェイノス は、ハイパースケーラーが自社の増築を補完するためにデータセンターREITを利用しているが、彼らがより強力になるにつれ、彼らが提供する利幅は縮小していくと主張しています。さらにREITは過大評価されており、収益と利益の成長率が低下する時期がやってくると付け加えました。
チェイノス のコメントと空売りを受けてDigital RealtyなどのデータセンターREITリートの株価は下落しました。
CNBC の取材に対し、Digital Realtyの CEO は同社の事業を擁護しました。
ビル・スタインCEOは「ジム・ チェイノス は、我々の分野での需要がかつてないほど強いことを認識していないと思う」と述べました。「この2四半期で記録的な売上高を達成しました。第4四半期のブッキングは年率1億5600万ドル、第1四半期のブッキングは年率1億6700万ドルで、これは前四半期から30%増加しており、古いレガシー・スペースについては、当社の最も洗練された顧客に極めて高いレートでリースしています」。
また、「( チェイノス は)クラウドサービスプロバイダーを競争相手と呼んでいますが、私たちは彼らをパートナーとして見ていますし、彼らも私たちをパートナーとして見ています。我々は、彼らの世界的な成長を可能にしているのです。」
マージンやレンタル料について具体的に聞かれたスタインは、次のように述べました。「今年に入ってからレンタル料を値上げしています。新規の契約も更新の際も、値上げを続けています。見通しは非常に明るい。エスカレーターはCPI(消費者物価指数)に連動しているので、インフレに対するヘッジもできています。」
「データセンターREITを他のREITと比較して考えるとき、当社のキャッシュフローは基本的に、インフレに連動するハイグレードなクレジットによる長期リースの産物であり、残存価格は現在のインフレ環境によってさらに保護されるだろう 。」
スタイン氏はまた、欧州やアフリカの新市場だけでなく、バージニア州北部などの既存市場でも、同社が世界的に成長していると語っています。
バージニア州では、1.5GWの発電容量を追加できる巨大なウェスタンランド・キャンパスを開発中です。「世界最大級のクラウドサービスプロバイダーは、これまで自社でデータセンターを構築する傾向がありましたが、現在では当社から複数のデータセンターをリースすることを検討しています」
スタイン氏は、どのハイパースケーラーがこのキャンパスのホールセールスペースを借りようとしているのかは明らかにしませんでした。このキャンパスは、175万平方フィート(162,600平方メートル)のAmazon Web Servicesキャンパスと隣接して建設される計画になっています。
投資家のJefferiesとGGVも、先週のコメントを受けて、データセンターREITを支持する姿勢を示しています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。