
KKRとSingtelがSTT GDCの支配株取得を目指す
両社、ST Telemediaからデータセンター企業の買収を計画中と報道
投資大手KKRとシンガポールの通信会社Singtelが、ST Telemedia Global Data Centres(STT GDC)の買収を検討していると報じられています。
ロイター通信は、この計画に詳しい関係者の話として、両社がSTT GDCの80%超(完全所有権取得に相当)を50億シンガポールドル(約39億米ドル)以上で買収する「最終段階の協議」入っていると報じました。
KKRは現在、STT GDCの約14%の株式を保有しており、Singtelは4%超を保有しています。 Temasek傘下のST Telemediaが、STT GDCの過半数の株式を所有しています。
各社は、ロイターの取材に対しコメントを控えました。
KKRがSTT GDCの追加取得に関心を持っているとの情報は、夏に浮上していました。
KKRとSingtelは昨年、STT GDCに合計17億5000万シンガポールドル(13億米ドル)を投資しました。
シンガポールに本社を置くSTT GDCは、11地域に95以上のデータセンターを展開し、20以上の主要ビジネス市場に拠点を持つデータセンター事業者です。同社は現在、合計1.7GWのIT負荷容量を持っています。
KKRは、BlackRock傘下のGIPと共同でデータセンター運営会社CyrusOneを所有し、欧州の運営会社GTRを支援しています。2023年には、8億ドルでSingtelのデータセンター事業20%の株式を取得しました。同年、Mubadalaと共同で液体冷却企業CoolITを買収しました。
STTと同様に、Singtelはシンガポール政府の投資部門であるTemasek Holdingsが過半数を所有しています。
かつてSTTは、米国コロケーション大手Equinixの主要投資家でした。ST Telemediaは、2000年にi-STTを設立しましたが、後に米国のEquinixと合併されました。ST Telemediaは一時、Equinixの最大戦略株主となりましたが、その後は同社の持ち株を売却しています。
また、STTは中国データセンター企業GDSにも出資しています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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