NvidiaがMellanoxを69億ドルで買収、Intelの提案額を上回る
Nvidiaにとって、過去最高額の買収に
Nvidiaは3/11、Mellanoxを69億ドルで買収することを発表しました。ネットワーキング関連機器を提供するMellanoxの買収には、以前からIntelが60億ドルで持ちかけていましたが、Nvidiaが上回った結果となりました。
ここ数ヶ月、世界有数のテック企業であるIntelやMicrosft、XiinixらがMellanoxの買収を画策していると伝えられてきましたが、この発表により決着がついたようです。
規制当局が承認して取引成立となれば、Nvidiaにとって過去最大の買収となります。サンタクララに本社を構えるNvidiaは、イスラエル企業Mellanoxに対して、一株あたり125ドルを現金で支払います。
何故、Mellanoxを買収したのか
Mellanoxの買収により、Nvidiaはデータセンター事業および高性能コンピューティング事業を成長させることや、製品ラインが多様化しゲーム市場・GPU市場への依存が減らせることを期待しているようです。
Nvidiaの創設者兼CEOであるジェンセン・ファン氏 は、「 AI やデータサイエンスが勃興し、同時に数十億人がコンピューターを利用する現代において、データセンターの需要は世界中で爆発的に高まっています」「この需要に応えるためには、[全体的]なアーキテクチャを考える必要が生じます。巨大なデータセンターに相当するだけの計算能力を形成するためには、超高速ネットワーク網(インテリジェント・ネットワーキング・ファブリック)を介した膨大な数の高速コンピューティングノードを接続することが重要です」と語りました。
Mellanox Technologyは、高性能インターコネクト技術で世界を牽引するメーカーで、早い時期からInfiniBand製品を出荷した企業の一つです。1999年、IntelとGalileo Technologyの元幹部によって設立された同社は、イスラエル北部の街Yonqneamに本社を置きます。現在、約2700人の従業員を雇っており、その大半がイスラエルで雇用されています。
Mellanoxの創設者でCEOのEyal Waldman氏 は、「われわれは、 GPU や FPGA のような、柔軟なアクセラレーテッドコンピューティングに可能性を感じています」「今回の買収は、長年にわたるパートナーシップの延長線上にあり、両社ともパフォーマンス重視のカルチャーを持っていることからしても、非常に理にかなっています」と語りました。
今回の買収によって、Mellanox製品を利用する競合他社がどのような影響を受けることになるかは不明瞭ですが、Nvidiaは買収を発表する際、「今回の取引の結果として、ユーザーへの販売やサポートが変わることはありません」と話していました。
(以下補足)
Nvidiaは、暗号通貨マイニングの需要低下や、世界経済の停滞を踏まえ、先の4四半期決算でも売上高予想を下方修正していました。ネットワーク関連分野の強化し、高性能コンピューティングおよびスパコンの分野を成長させることを企図して、買収に至ったのかもしれません。Mellanoxを買収することで、コンピューティングとデータ移送のソリューションが統合され、来たる IoT 、 5G 時代に向けて準備を進めているのかもしれません。
Data Center Dynamics
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