AT&T、干渉の恐れからT-Mobileの衛星サービス利用計画阻止を要望

再び周波数の争いに発展するのか?

AT&Tは、T-Mobileがモバイルネットワークサービスを拡大するために計画している Starlink衛星の利用を阻止するために、連邦通信委員会(FCC)を通じて申し立てを行いました。

SpaceXは、12GHz 帯の周波数帯をめぐる Dish Network との紛争が終結した直後に、新たに周波数帯の紛争を起こすことになりました。

5 月 18 日付で、SpaceXがDishに勝訴したのと同日に提出された申請書の中で、AT&Tは、宇宙からのカバレッジ(SCS)サービスが既存の地上波無線サービスに干渉することが認められないことがいかに重要であるかを述べています。

T-MobileとSpaceXが、携帯電話会社の地上波ネットワークをSpaceXの衛星で補完するSCSの導入認可を要求した後、FCCが意見を求めていたのに対し、AT&Tが応じたものです。

T-MobileとSpaceXは、出願書類によると、T-MobileのBroadband PCS G Blockの周波数帯を使用する計画です。

昨年8月、両社は宇宙からのモバイル通信を提供する計画を発表し、Starlinkの衛星を利用して、米国内で通信できない地域をなくそうとする計画を進めています。

この計画に不満を持つAT&Tは、問題となっている特定の周波数ブロックの隣接する周波数のライセンス保有者でもあり、衛星を利用した電話事業者が地上波の無線サービスの提供を妨害することを懸念しています。

米国人は、ワイヤレス接続を活用して、在宅医療や 教育資源、政府関連の重要なサービスなどにアクセスしています。

申請者は、SpaceXが提案したT-Mobileの地上波周波数帯の使用をFCCの規則で認めておらず、申請者が提案したSCS認可を認可するために必要な規則免除の要求、およびその正当化を行うことにも失敗しています。

また SpaceX と T-Mobile は、周波数を使用することを認める周波数管理者リースの取り決めを締結したことを通知する FCC Form 608 を提出しています。

今回の申請でAT&Tは衛星パートナーであるAST SpaceMobileとの提携によるSCSサービスの展開について、自社の進捗状況を説明しました。

同事業者は、WTBに対してAT&Tが「SCSサービスの提供のために特定の周波数をASTにリースする」スペクトラムマネージャーリース契約を締結したことを通知する複数の書類を提出しており、「認可された地上波システムに対して干渉を引き起こさないことを示すために必要な実証を行うつもりである」と述べています。

最近、ASTはテキサス州ミッドランド地区から日本まで、宇宙から直接無改造のスマートフォンに音声通話を行うという、史上初の試みに成功しました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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