NVIDIA、Space-1 Vera Rubinを含む宇宙向けコンピュートモジュールを発表

Aetherflux、Axiom Space、Kepler Comms、Planet、Sophia Space、Starcloudの各社が採用予定

NVIDIAは、Vera RubinのGPU-CPUプラットフォームの宇宙専用モジュールを開発しました。

同社によると、コンピュートハードウェアは、Aetherflux、Axiom Space、Kepler Communications、Planet、Sophia Space、Starcloudによって軌道上で運用される予定とのことです。

昨年11月、Starcloudはテスト用衛星にH100 GPUを送り込みました。NVIDIA製GPUが軌道に到達したのはこれが初めてでした。NVIDIAによると、新しいモジュールはH100と比べ、宇宙空間での推論処理において最大25倍のAIコンピュート性能を提供するとのことです。

NVIDIAは、この新しいモジュールが軌道上データセンター、高度な地理空間インテリジェンス処理、自律的な宇宙運用をターゲットにしていると述べました。より負荷の低いワークロードの場合、Jetson Orinが画像処理、ナビゲーション、センサーデータのリアルタイム処理に対応できるとしています。また、同社はBlackwellをベースにしたIGXThorも提供しており、こちらはエッジ向けに設計されています。

NVIDIAの創業者兼CEOであるJensen Huangは、次のように述べています。「宇宙コンピューティングという、最後のフロンティアが到来しました。私たちが衛星コンステレーションを展開し、宇宙のさらなる深部を探査していくなかで、データが生成される場所にインテリジェンスが存在しなければなりません。宇宙と地上システム全体でのAI処理によって、リアルタイムのセンシング、意思決定、自律性が可能となり、軌道上データセンターは発見のための装置に、宇宙船は自律航行システムへと変わります。私たちはパートナーと共に、NVIDIAを地球の外へ拡張し、これまでインテリジェンスが到達したことのない場所へ大胆に踏み出します。」

Aetherfluxの創業者兼CEOであるBaiju Bhattは、次のようにコメントしています。「当社では、宇宙における電力とコンピューティングの新しいパラダイムを切り開いています。NVIDIAのVera Rubinは、軌道上において太陽エネルギーによって駆動される高性能かつエネルギー効率の高いAIをエッジで実現します。これにより、自律的な運用やミッションクリティカルなサービスが可能となり、地球外におけるスケーラブルな宇宙ベースのAIインフラを実現します。」

Sophia Spaceは、衛星運用者向けに提供している自社のモジュラープラットフォームで、Jetson Orinを使用する計画だと述べました。Kepler CommunicationsもJetsonを使用します。

IGXThorとJetson Orinはすでに利用可能で、Vera Rubin SpaceModuleは「後日」提供される予定です。

今回の発表は、今月初めにNVIDIAが軌道上データセンターのシステムアーキテクトの求人を掲載したことを受けたものです。その求人には、「まったく新しい産業の創成期において、AIシステムのリーダー企業に参加できる機会です」と記載されていました。

競合のGoogleは、複数のTPUを宇宙に打ち上げる計画を進めており、すでに低軌道レベルの放射線環境を模擬するため、粒子加速器を使ったテストを実施しています。同社は、Planetと提携して小規模な展開を行っていますが、将来的には数ギガワット規模を宇宙に送る構想を描いています。

SpaceXのCEOであるイーロン・マスクも、100万基の衛星から成る軌道AIデータセンターメガコンステレーションの構築を目指しています。

同氏は、これらの衛星には自身が経営するTeslaが開発したチップを使用すると示唆していますが、スケジュールは不透明です。

宇宙データセンターには、OpenAI CEOのサム・アルトマン、空売り投資家Jim Chanos、AWS CEOのMatt Garman、Gartnerのアナリストなど、多くの批判者も存在します。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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