Nvidia、NTTドコモと共同でGPUアクセラレーテッド5Gネットワークを開始
「世界に先駆けた取り組み」と主張
NTTドコモは、半導体企業のNvidiaと提携し、日本国内の同社通信網にGPUアクセラレーテッド・ワイヤレス・ソリューションを導入すると発表しました。
このことにより、同社は世界に先駆けてGPUアクセラレーテッド商用5Gネットワークを展開する通信事業者になると主張しています。
ドコモの5G Open RANソリューションは、Nvidia Aerial vRANスタックとNvidia Converged Accelerators上に構築された富士通の高性能5G仮想無線アクセスネットワーク(vRAN)を使用しています。
Nvidiaのブログ記事によると、この組み合わせにより、「通信事業者は、業界標準の機器を使用して動的にリソースを割り当てることができる、完全なソフトウェアおよびクラウド・デファインド・ネットワークを構築することができるようになる」としています。
NTTドコモでOpen RANソリューションのグローバル責任者を務める安部田 貞行氏は次のように付け加えています。「Open RAN は、マルチベンダー接続による、これまでにない柔軟性と拡張性を備えた次世代の 5G ネットワークを構築する機会を提供しますNVIDIA と協力し、このようなニーズを満たすインフラストラクチャ ソリューションの取り組みに大いに期待しています」
Nvidiaは、この5G Open RANソリューションは、同社のAerialプラットフォームを使用した、通信事業者の商用展開向けの初の5G vRANであり、ハード化されたキャリアグレードのvRANスタックを備えていると主張しています。
また、このプラットフォームは、5G向けのNvidia Aerial vRANスタック、AIフレームワーク、アクセラレーテッド・コンピューティング・インフラストラクチャ、および長期的なソフトウェア・サポートと保守を組み合わせたものであるとしています。
一方、ドコモは2021年にOREX(5G Open RANサービスブランド)を立ち上げて以来、Open RAN 5G vRANの革新に向け、Open RAN開発を推進してきました。
Nvidiaとともに、富士通とウインドリバー社もOREXサービスをサポートしています。
OREXは、富士通の仮想化DU(vDU)と仮想化CU(vCU)をベースに日本で展開されており、市販のサーバー、ウインドリバーのクラウドプラットフォーム、富士通の5G vRANソフトウェア、およびNVIDIA Aerial vRANスタックとNvidia Converged Acceleratorsを活用しています。
「富士通のモバイルシステム事業本部長の谷口正樹氏は次のように述べています。「通信事業者の厳格なパフォーマンス要件を満たす 5G Open RAN ネットワークを提供することは、大きな成果です。富士通の vCU/vDU を NVIDIA Aerial プラットフォームと組み合わせることで、ネットワーク事業者は消費者や企業向けに高性能な 5G ネットワークを効率的に構築できるようになります」
ドコモは、OREXの利点を強調し、このソリューションが総コストを最大30%削減し、ネットワーク設計の利用率を最大50%削減し、基地局の消費電力を最大50%削減するとしています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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