北朝鮮のインターネット障害は敵意を抱く米国のハッカーが原因だった
しかし、北朝鮮のインターネット利用率はごくわずかであるため、その影響は限定的
北朝鮮に狙われた米国在住のハッカーが、北朝鮮をオフラインにすることで報復したと報じられました。
ハッカーP4xは、自身はいかなる政府にも属しておらず、単にハッカーを攻撃するとそれなりの結果になることを示すために行ったとだけである、との声明を発表しています。
「ここでやるのが正しいと思ったんだ。私たちに力がないとわかれば、これからも攻撃はずっと続いただろう」と、P4xは最初にこのニュースを報じたWiredに対しこのように語っています。
P4xは、北朝鮮政府がハッキングを試みた数多くの西側諸国のセキュリティ研究者の1人です。彼はその攻撃を防ぐことができたと主張していますが、この事件で彼は、特に米国の反応が見えないことに不安を覚えたとしています。
「私たちに向かってくるということは、そちらのインフラの一部がしばらくの間ダウンする事を意味すると理解してもらいたい」とP4xは語っています。
Wiredは、ウェブサイトや中央ルーターをダウンさせた北朝鮮に対する一連のハッキングの背後にP4xがいたことを証明する証拠映像の証拠を見せられたと主張しています。彼は、現在では攻撃の多くは自動化され、またシステムを停止に追い込むよう定期的に実行されるようになっていると主張しています。
「私にとって、これは小中規模の[侵入テスト]のようなもの」と P4xは話しています。 「実際に効果を出しやすかったから、なかなか面白かった」
北朝鮮国内のインターネットユーザーは、国外のウェブサイト(少なくとも許可されているもの)にはアクセスできましたが、事実上すべての国内のウェブサイト、電子メール、システムはダウンしてしまいました。これらの障害は、Pingdomと研究者のJunade Aliによって個別に確認されています。
北朝鮮ではインターネットにアクセスできるのはごく少数の裕福な人々だけなので、影響はかなり小さかったと思われます。
独裁者金正恩が率いる極貧国である北朝鮮は、技術インフラが限られている代わりに、世界第2位(人員ベース)の軍事力と核兵器プログラムの支援に国内の資源を費やしています。
「(人権)侵害の重大性、規模、性質から、現代世界では類例のない国家であることが明らかになった」と国連は認定しています。
西側諸国からの重い制裁、不作、そして新型コロナに伴う国境閉鎖により、北朝鮮は深刻な食糧危機の真っ只中にあり、今後飢饉に発展することを専門家らは懸念しています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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