フランスのOVHcloudで短時間のネットワーク障害が発生

40分間のネットワーク停止、明らかに新型コロナウイルスが原因ではない

ヨーロッパのクラウドプロバイダーOVHcloudは、3月30日月曜日におよそ40分間のネットワーク停止障害に見舞われました。この不具合により、顧客へのサービスに約2時間程度の影響がありました。

OVHcloudは、Infrastructure-as-a-Service( IaaS )環境を提供し、ホステッドクラウドとプライベートサーバを提供しています。今回の停止は、当プラットフォームを利用するフランス国内の多くのユーザに対し影響を与えましたが、現在は復旧したようです。原因は、フランスのRoubaix(ルーベー)にある同社のフラッグシップ・データセンター内でのネットワーク機器の問題であったと考えられています。報告は本日遅くに予定されています。

Panne du réseau(ネットワーク障害)

「午後5時1分(フランス時間)に、ルーベーでのネットワークインシデントの発生に気づいた。」と、スポークスパーソンは伝えています。「それがサービスへのアクセスに影響を与えた。サービスへの直接的な影響ではない。」OVHによると、このネットワーク障害は、フランス時間の午後5時40分(中央ヨーロッパのサマータイム)に修正されたとしています。DownDetector上では、サービスが急速に復旧し、午後7時頃までにかけて、僅かな影響が残っていたことを示しています。

停止障害は、在宅勤務を起因とした過負荷が原因ではなく、ネットワークハードウェアの障害によるものと考えられています。OVHcloudのネットワークステータス・アップデート情報によると、既に隔離がなされたネットワーク機器の一部で障害が発生していたことが報告されています。その後リンクは再ルーティングされ、通常サービスを再開できたようです。「ベンダーによる診断調査に続き、完全に隔離する必要があったネットワークインフラを徐々に再アクティブ化している。」と、同社はステータス更新ページ上で報告しています。

– DownDetector

問題の機器は既に交換済みのようです。別のステータスアップデートには、トップ・オブ・ラック( ToR )スイッチを管理するスイッチが交換されたことが報告されています。OVHcloudはアクティブ/アクティブのインフラ構成で運用しているため「想定される影響はない。」と、同社はコメントしています。「ただ、3月31日午前2時から午前4時(CEST)の間にかけては、いくらかの混乱が観測される場合がある。」

OVHcloud自身も、新型コロナウイルス感染症(Covid-19)のパンデミックに伴うフランス国内の現在の封鎖(ロックダウン)の影響を受けているようです。「世界中の全オフィスは2週間前にリモートワーク(テレワーク)に移行した。」とスポークスパーソンは述べています。

「この状況はシンガポールからミラノへと進展していった。指示が発表されてすぐにこの状況を予測し、最も関連するであろうインフラでの対処をすることができた。すべては非常にスムーズに切り替わり、顧客向けサービスへの影響はなかった。」

OVHcloudはフランス国外では、シンガポール、シドニー、ワルシャワ、フランクフルト、そして米国ではバージニア州、オレゴン州にデータセンターを構えています。 同社は、一般的なGPUとCPUを使い、独自の液冷システムとラックインフラを展開しています。同社は、2019年後半に“OVH”からブランド名を変更しました

Data Center Dynamics

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