米テキサスの大規模停電の影響でオースティン市のデータセンターが停止

米テキサス全体で広範囲に及ぶ停電の影響により、オースティン市のデータセンターが停止しました。

地元の公益事業者のオースティン・エナジーは、テキサス州のすべての郡に影響を与える厳しい冬の嵐の間に、約20万人の顧客への電力供給ができなくなったと見られています。

州全体として見ると、月曜日に気温が-7.6°F(-22°C)まで下がった中、200万人以上が停電による影響を受けました。グレッグ・アボット知事は災害宣言を出し、ホワイトハウスはテキサス州に対し独自の連邦緊急宣言を発出しました。

屋内で暖かくしてください

オースティン市のデータセンターは、現地時間の早朝から午後3時頃までダウンしました。住民は同市のウェブサイトにアクセスできず、緊急ではない市のサービスホットライン311も停止しました。市の職員は、データセンターVPNを使用してドキュメントにアクセスし、311通報の受付を対応しました。

– shutterstock

施設にはまだグリッド電力が供給されておらず、電力が回復するまで発電機運転に移行しています。

テキサス州のElectric Reliability Council(電気信頼性評議会)は、公益事業者が需要の増加と供給不足に対処する目的で段階的な停電の実施を行うことを推奨しています。

一部の風力発電所は氷点下の気温のため閉鎖しなければならなかったため、政治的動機に基づく声は風力発電所の供給問題の責任追及をしようとしました。しかし、風力発電は州の電力の約25パーセント程度しか供給できてないと見られています。

さらなる非難は、寒冷によるガス供給の停止や、多くの火力発電所の強制停止でした。およそ30GWの主にガスを燃料とする容量が停止に追い込まれたと考えられています。さらに、テキサス州は独自のグリッドを運営しているため、外部から供給を受けるのは困難です。

停電の影響を受けたデータセンター事業者の数はまだ明らかになっていません。多くは、発電機と数時間のディーゼル燃料により稼働を維持していると思われます。しかし、多くの地域で道路が封鎖されているため、ディーゼル補給は潜在的な課題となっています。また、グリッドの価格は大幅に上昇しているかもしれません。ERCOTが運営する電力グリッドの卸売市場価格は、メガワットあたり約100ドルから11,000ドルにまで上昇しています。

ダラスフォートワース地域には、およそ347.4MWのIT負荷が運用されている世界最大のデータセンター集積地の1つがあります。

T-MobileとAT&Tは、悪天候がサービスに打撃を与えたと発表していることから、一連の障害はエンドユーザのネットワーク接続にも影響を及ぼしています。

Data Center Dynamics

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