Google、第4世代のAIチップ「TPU」を発表

Googleが、同社のカスタムAIチップ「Tensor Processing Units(TPU)」の最新バージョンを発表しました。

今週開催された開発者向けカンファレンス「I/O」の中で発表された第4世代のTPUは従来の2倍の性能を持つと同社は主張しています。

Googleは、自社のデータセンター内にチップを導入し、4,096基のTPUを組み合わせてポッドを構成します。各ポッドは、1エクサフロップ以上の演算能力を発揮するといいます。Googleはベンチマークを公開していませんが、Top500システムの評価に使用された倍精度ではなく、単精度である可能性が高いと見られています。

サンダー・ピチャイCEOは次のように述べています。「このシステムは、これまでGoogleに導入されたシステムの中で最速のものであり、当社にとって歴史的な節目となるものである」

「これまでエクサフロップを得るためには、カスタマイズのスーパーコンピュータを構築する必要があったが、我々はすでにそれら多くのシステムを導入しており、間もなく数十台のTPUv4ポッドが当社のデータセンターに設置される予定である。またその多くは90%のカーボンフリーエネルギーで運用される。そして、TPUv4ポッドを、今年後半には当社のクラウド利用顧客にも提供を行っていく」

更にこのポッドは、「他のどのネットワーク技術よりも大規模でチップあたり10倍のインターコネクト帯域幅を備えている」とピチャイ氏は主張しています。

GoogleはTPUを販売しておらず、同社のクラウドサービスの専用機能としています。競合のAWSも、同様の理由でTrainiumチップとInferentiaチップを開発しています。

Googleはまた、YouTube動画のトランスコーディング用にカスタムチップを採用したり、専用のセキュリティチップを開発したりしています。今年初めには、より野心的なSystems-on-Chipの開発を指揮するために、元インテルのウリ・フランク氏を迎い入れました。

Data Center Dynamics

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