HPE、米国大気研究センターに3500万ドルのスーパーコンピュータを構築へ

HPEは、米国大気研究センター(NCAR)に3,500万ドル規模の新型スーパーコンピュータを構築すると発表しました。

ピーク値で19.87ペタフロップスのこのシステムは、2022年の運用開始を目指して、今年の後半にNCARのワイオミングスーパーコンピューティングセンターに導入されます。

NCARは気象と環境現象を研究

HPE Cray EXスーパーコンピュータには、第2世代および第3世代のAMD Epyc CPU、Nvidia A100 GPU、そしてCray ClusterStor E1000ストレージシステムが実装されます。尚、センターの既存スパコン「Cheyenne」(CPUのみでピーク値5.3ペタフロップスシステム)は、新マシンの稼働開始後も継続運用されます。

「HPEによるこの新システムは、スーパーコンピューティングパワーにおける大きな前進であり、科学界に地球システムをよりよく理解させるための最先端のテクノロジーを提供する」と、 NCARの計算情報システム研究所の所長であるAnke Kamrath氏は述べています。

「研究の結果は、荒天や太陽嵐、そして気候変動に至るまでの潜在的な脅威に対する新たな洞察につながり、潜在的な災害に対し、社会の レジリエンス (回復)力を強化する為の予測の改善に必要とされる知識の進歩に役立つだろう」

このシステムは、季節的な水供給、干ばつリスク、洪水シミュレーションなど、地球現象の研究への利用が期待されています。また、山火事リスクや太陽嵐をシミュレートし、気候変動が悪化させる異常気象の影響をモデル化するためにも利用されます。

「私たちは、荒天や山火事などを含む地球システムの理解に高性能コンピューティングを適用し、地球の情報に基づいた意思決定により、地球上の人々を安全に保ち、生態系を保護する米国大気研究センター(NCAR)などの主要R&Dセンターに触発されている」と、HPEのHPC部門のVP兼ゼネラルマネージャーであるビル・マネル氏は述べています。

「NCARに採用されたことを光栄に思う。 今後さまざまな地球科学の複雑な計算研究に取り組む次世代のスーパーコンピュータを構築すると同時に、研究者らがそのデータを簡単に保存してアクセスできるようにし、コミュニティがよりスマートな意思決定をできるよう支援していく」

Data Center Dynamics

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