理研、富岳のクラウド的な利用に向けてRescaleと基本合意

Rescaleが、理化学研究所と、世界最高性能のスーパーコンピュータ「富岳*」のクラウド的な利用に向けた研究プロジェクトの実施についての基本合意を締結したと発表しました。

このパートナーシップにより、442ペタフロップスの「富岳」をクラウド上で商用利用できるようになります。

ハイパフォーマンス・コンピューティング・プラットフォーム向けのクラウドソフトウェアを開発するRescale社は、「富岳クラウドプラットフォーム」プログラムの一環として、研究機関である理化学研究所と提携しています。


このプロジェクトには、他にも9社の商用クラウドサービスプラットフォームを提供する企業が参画し、富岳をIaaS(Infrastructure-as-a-Service)のバックエンドとして使用していく予定となっています。

プロジェクトには、富士通、アルテアエンジニアリング、HPCシステムズ、HPCソリューションズ、エクサ、エクストリームD、ヴィナス、ニンビックスらも参画しています。

11月にはOracleが、富岳は同社のクラウドプラットフォームをElastic(エラスティック)HPCストレージとして使用されており、研究者らにシステムへの接続を支援するといった発表を行っていました。

理研の松岡聡氏はTwitterで、スパコンはバッチ的なハイエンドHPCワークロードに特化するが、同時に「周辺サービスは積極的に商用クラウドにオフロードし、ユーザーには違いが分からないようにする」方針であると述べています。「これがクラウドの良さであり、我々は自分たちの専門性に集中できるのです」


【*注:富岳は年2回のTop500リストで世界最強のスパコンとされている一方、中国は現在2台のエクサスケールスパコンを密かに運用していると考えられています】

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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