MetaがAIへのインフラ投資を加速、設備投資を350億ドルから400億ドルに引き上げ

マーク・ザッカーバーグ、AIに「今後数年間で大幅に投資すべき」と述べる

Metaは、人工知能(AI)をサポートするインフラへの投資を、継続的に増やすため、サーバーと、データセンターに数十億ドルを追加で投資する計画です。

マーク・ザッカーバーグCEOは、コスト増への懸念がある中、株式は下落しましたが、「世界をリードするAI企業になる」ためには、不可欠だと主張しました。

同社のCFOであるSusan Liは、収益報告会で「リース料の元金支払いを含む設備投資額は67億ドルで、サーバー、データセンター、ネットワークインフラへの投資がけん引しています」と述べました。これは前年、同期の70億9千万ドルから減少しています。

Metaは、2024年の設備投資額を2月の予想であった、300億ドルから370億ドルの範囲から、350億ドルから400億ドルの範囲に上方修正しました。これは、Meta史上最大の設備投資額となります。

同氏はさらに、「野心的なAI研究と、製品開発活動を支援するため、積極的な投資を行うことから、来年度も設備投資額は、増加する見込みです」と述べています。

マーク・ザッカーバーグCEOは、「今後数年間、さらに高度なモデルと、世界最大規模のAIサービスを構築するために、大幅な追加投資を行う必要があります。AI向けの設備投資と、エネルギーコストを増大させている間も、当社は他の事業運営の効率化に引き続き注力していますが、現実的には既存の、リソースの一部をAIにシフトさせても、これらの新製品から大きな収益を上げる前に、投資枠は大幅に拡大するでしょう」と付け加えました 。

同氏は、Reels、Stories、モバイルへの移行など、収益性が証明されるまでに数年を要した複数年にわたるプロジェクトを例に挙げました。「しかし、先進的なAIを構築することは、これまでアプリに、追加してきた他の経験よりも大規模な取り組みであり、おそらく数年はかかるでしょう」と認めています。

「一方、新しいAIサービスが規模に達すれば、効果的に収益化できる実績があります。ビジネスメッセージングの拡大、AIとのインタラクションに広告や、有料コンテンツの導入、大きなAIモデルの使用や、より多くのコンピューティングへのアクセスに課金させるなど、大規模なビジネスを構築する方法はいくつかあります」と語っています。

しかし、 マーク・ザッカーバーグCEOのコメントは一部の投資家を納得させることができず、同社の株価は15%ほど下落し、時価総額は2000億ドル減少しました。

この時価総額の減少は、1株当たり利益(4.71ドル)と売上高(364.6億ドル)がともにウォール街の予想を上回ったにもかかわらず発生しました。ただし、 Metaは第2四半期の売上成長が予想を下回るとの見通しを示しました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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